第405話 最終戦争再開と、歴史の変わり目

 しばらく多忙のため休戦中でしたが、最終戦争を近く再開予定です。

 さて、私の影の現状は、おおむねこの通りです。

~ まあ、私そのものの動きをトレースしているだけですが(苦笑)。


 2024年2月4日・日曜日。

 この日、彼は二つの歴史を見届けた。


 朝のプリキュア。

 今年は、わんだふるぷりきゅあ。その初日。

 なんと、女子中学生の飼い犬がプリキュアになって本編で活躍という、

 驚天動地の設定。

 人に飼われるペットが主役のプリキュアは、無論初めて。

 というか、そんな物語自体、どの媒体でもそうないぞ。

 こうして、ひとつ、歴史の変動を見届けた。


 そして、昼過ぎ。

 この日、翌日正式発売日の本が届いた。

 その本によって、没年不詳となっていた人物の命日が判明した。

 そればかりか、その人となりがその本によって明らかとなった。


岸一郎(1894年10月13日 ~ 1969年4月3日)

    享年75(満年齢)


 早稲田大学卒業後南満州鉄道に入社。

 野球では左腕のエース投手として活躍。

 引退そして終戦後は郷里の福井県敦賀市に居住。

 なぜか、1954年オフに阪神監督就任。

 しかし、翌1955年5月21日に休養。そのまま退任。

 その後は阪神球団の技術顧問を経て、1969年に故郷の敦賀市で死去。


 以上の経歴の特に後半は、このたびの書を書かれた方の取材によって判明。

虎の血~阪神タイガース、謎の老人監督 村瀬秀信著 集英社 2024年


 岸一郎という伝説の野球人の生涯を追った、渾身のノンフィクション。

 発売日前に読んだ彼は、ノンフィクションライターでなくてよかったと痛感していた。これだけの取材をもとに書き切る自信がないからだろうか。


 ともあれ、彼は未来と過去の二つの歴史の転換点を、わずか1日のうちに経験したことになる。

 没年不詳の人物の没年がわかったというのは、ただ事ではない。

 今を逃せば、永遠に不詳のままではなかっただろうか。

 まして、彼の生れた年になくなった人物であるから。


 10日近く経った今も、彼はそのほとぼりが冷めきっていないという。

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