口裂け女さんのはじける夏の1ページ!
ぶらうにー
プロローグ 私は前向きに生きる
もう令和4年、年号が変わって四年たつのね。時間が過ぎるのって本当に早いわ。私は昭和、平成、令和と生きてる。時代も変わればいろんなものが変わっていくのも不思議じゃないのよね。流行のファッションとか、メイクとか、ヘアスタイルとか。
だけど自分自身は変わらない、というか変えられないのよね。性格とかは努力次第で変えられると思うけど、持って生まれたものはどうしたって変えられない。
コンプレックスって言うのかしら、やっぱ誰にでもあると思うのよね。前ね、あるタレントさんがコンプレックスを自分に感じてたみたいでね、「コンプレックスを武器にしろ」ってテレビで言ってたの。あの時は感動して泣いちゃったわ! 今思い出しても泣けてきちゃう!
あの言葉のおかげで私生きる勇気をもらえたの! 自信を持てるようになったの!
大事なのはコンプレックスをどう活かすかなのよね、だから私もコンプレックスに悲しんだりしないわ。
そう、私も耳まで裂けたこの大きな口を活かせばいいのよ!
少し昔のこと思い出しちゃった。センチメンタルになるのもほどほどにしないといけないわね。
それにしても、ごはんを食べたばかりなのにもうお腹がすいてきちゃった。私若いもんね、育ち盛りって怖いわね。
少しはダイエットとか気にしたほうがいいのかしら? 別に見た目はスリムだと思うけど。
そうそう、ごめんなさいね。食べる前に言っておくべきだったんだけど、今言うね。
あなたには感謝してるわ、本当においしかった! ごちそうさまでした。えっと…、あなたのお名前、誰さんだったかしら? って聞いてももう何もしゃべってくれないのよね、もうこの世にはいないんだから仕方ないわね、じゃあねバイバイ。
それにしてもこの部屋を掃除する人に悪いことしちゃったわね、こんなに食べ散らかしちゃって、びっくりするわねきっと。でも許してね、この人が私をここに誘ってきたんだから。
続
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