第17話 謎の6階層
-side アラン-
6階層にきたアランたちは完全に困惑していた。というのも、完全に遊園地だったのだ。
「ほっほっほー。私ピエロのピエロと申します。よろしくお願いいたしまーす。
ほっほっほー。」
「は、はあ。(そのまんまだな。)」
それにしても、ゲームにこんなクソゲーの要素あったのだろうか。
「ほっほっほー。今あなたは、きっとこの世界でこんな宇宙で1番アホ腐っているゲーム要素あっただろうかとお思いでしょう。」
「い、いや、別にそこまでは思っていないですけど。」
ウィ「そこまではってところがアランらしいよね。」
「いいんですよ。私もそう思ってますから。ほっほっほー。しかし私もしごーとなのです。」
「は、はあ。お疲れ様です?(で、いいのだろうか。)」
「私、この度引きこもり撲滅係に抜擢されました。ほっほっほー」
「はあ?(それって、俺らやばいんじゃ。)」
なんせ、貴族たるもの狙われるのを防ぐためという理由で、自由に外に出させてもらえないのだ。
け…けっして、引きこもり生活最高と言って気温調節魔道具で温度を下げながらラーメンを食うのを楽しんでいたり、
どうせ、外に遊びに行く友達もいないから金欠だしなあという理由で引きこもって読書生活していたりするわけではないのだ。
「明らかに先天性の引きこもり確定だワン。むしろ、一回撲滅されて人生やり直すワン。」
もう一回、死んだら引きこもりは解消されるのだろうか。
…これに続くのが、(いや、ない)という反語でないことを祈るばかりだ。
ウィ「とにかく引きこもりではなかったらクリアできるんだよね。
なんで、そんなことをするんだい?
この、世の中そうそう引きこもりなんて、いるもんでもあるまいに。」
グサッ。異世界行っても引きこもりしてる俺は救いようがないのだろうか。
「この世界では引きこもり体質の持ち主ほど、強くなりやすい傾向があるためでーす。
この世界での戦闘で重要なのは魔法を扱う技術なのですが、一人の時間が長いほど魔法の技術力に長けていると考えられるのです。
邪神様はそこに目をつけたのでーす。
ほっほっほー。」
グサグサ…。
「ぐう…」
隣を見るとエミリー嬢もダメージを負っていた。たしかに、俺たち2人には効果は抜群である。
「さあ、さあ、というわけで、ようこそ。この、“引きこもりを更生させましょうという施設の国”へ。ほっほっほー!」
「何でもかんでも、“の国”ってつければ、遊園地っぽくなると思うなよ?」
「なんの話ですの?」
「こっちの話だ。はあ、いくしかないか。それにしても先生はここのこと知っていたのですか。」
「わ、私。実は新任なので、このダンジョンは5階層までしか知らなくて。
実力はあると思いますが…。
6階層のことは他の先生方も教えてくれなかったのです。
みんな、口を揃えて大丈夫だとしか…。」
「は、はあ。(新入りだし仕方ないか。まあ、教師なんて引きこもって勉強してる研究者の集まりだからなあ。
随分としごかれたのだろう。それを聞いて少し安心したけど。)」
「では、まいりまーす。まずは、ジェットコースターからでーす。」
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