第6話調査開始

次に日の朝、私と芽依は今日から始める調査の相談をしていた。


「さぁ、今日からいよいよ調査開始だよ!」


久々の依頼、しかも学校の人気者からの依頼と言うこともあって私のテンションは爆上がりしていた。


それは芽依にも伝わっていたようで


「もう碧、朝からテンション上げすぎ・・・。ちょっと落ちついて?調査始めれるのは放課後からだし。」


と注意されてしまった。


確かに授業を抜け出して調査に乗り出すわけには行かない。


もしそんなことをすれば、学校から家に連絡がいって母から地獄を見せられることになる・・・。


私の母は怖い。基本私が悪いことをすると、3時間は正座でお説教だ。


その後、は原稿用紙10枚くらいの反省文を書かなくてはならない。


「そうだね。授業サボったりなんかしたら、お母さんの説教地獄が待ってるから・・・。」


芽依も、一回私の母に私と一緒に怒られたことがあるので地獄を知っている。


それを思い出してからか、苦笑いをしながら


「そ、そうだね・・・。それで調査は何から始める?」


「そうだねぇ・・・。」


そうやって悩んでいると、教室のドアが開いて神崎晃輝先生通称:こうちゃん先生が入ってきた。


そして、教壇の前で話をしていた私たちに声をかける。


「ん?お前達何をしているんだ?」


「あ、こうちゃん先生おはようございまーす!」


「おはようございま~す」


そう挨拶すると、先生がため息をつきながらこう言ってきた。


「あぁ、おはよう。相変わらず如月は今日も誰にも負けないくらい元気だな・・・。


鳴瀨も今日もマイペースで良いことだ。」


「なんで先生、そんなに大きなため息ついたんですか?」


ふと頭に浮かんだ疑問を先生に問うてみる。


「それはなぁ。お前がいつまで経ってもその呼び方をやめないからだよ・・・。俺何回も何回もいったよな?」


言われたような言われてないような・・・。


うん!忘れた!!!


いや~事件とか相談事なら覚えてるんだけどな~。


と思いながらとぼけた顔をしていると、


「その呼び方で職員室に来られると周りの先生方から白い目で見られるんだよ・・・。」


と疲れたようなかんじでしぶしぶと言った。


これは本当に直した方が良いかな?


「親しみやすくて良いと思ったんだけどな~。」


「確かに親しみやすいけども!俺お前達の担任だよ!?先生にちゃん付けはないだろう・・・。」


といいながらまた先生が大きなため息をつく。



「・・・分かりましたよ。これからは神崎先生と呼びますよ。(多分)」


「今、多分って声も聞こえた気がするがまぁいい。HR始めるぞ~、みんな席に着け~。」


そう言って今日も一日が始まっていく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る