17歳で家を無くしました
興梠司
手袋を買いに行く父、出会い系で結婚する母
とある日、久しぶりに家族四人でこたつに入っていた、この当時
家族四人でこたつに入ることなんで珍しかった。
父親が炬燵から出て何処かへ行く準備をしはじめたので
弟が「何処に行くの?」と聞くと「手袋を買いに行ってくる」といい
手袋を買いに行ってしまった。
手袋を買いに行ったはずの父親は3日帰ってこない、帰ってこないことには誰も心配していなかった。 隣の会社で務める父親は朝七時になると会社で体育体操をしていた。その頃の僕は家に帰っては来ないのに、人の会社のラジオ体操には出てるんだろという思いだけだった。
それから半年、母親と弟と僕との三人暮らしが始まった、父親はいまでに手袋を買いに行っている、何処まで手袋買いに行ったんだろう、ラジオ体操はしているのに
弟は母親の事が大好きで中3になるまで母親と一緒に寝ていたが母親は「近親相姦されそうでいやだ」と行って知り合いのヤクザに相談していた。知り合いと言ってもミクシーで知り合った自称ヤクザでそのヤクザがなにもしてくれることもなく、ただ家にくるヤクザってことになっていた。僕はこの人が一番意味がわからなかった。
なんのために来てなんのために怒っているんだろうと思っていた。
ただ人の家に来て怒るヤクザ、ただのカオス
半年後母親がいなくなった。弟は「買い物に行ってるだけ」だというが
僕は違う気がした。もう帰ってこないんじゃないかと思った。
昭島から東村山のイオンまで自転車で必死こいだ。
多分こんなところにはいないと思っていたが、弟がそこにいるというので自分の目で見るまでは信用できなった。
当日母は帰ってこなかった、無職の僕と高1の弟は敷地だけムダに広い家に残された。親がいなくてもお腹すく、冷蔵庫にあるものは二三日でなくなると予想していたので、僕は夜勤のコンビニの仕事を始めた、コンビニでオーナーがゆるい人であれば賞味期限がきれた商品を持って帰っていいといってくれるのだ、お金のない僕達には助かった。僕は廃棄を家に持ち帰り弟と食べることにしていた。
弟はなにも考えず与えられたものを食事し、昼は寝ていた。仕事をしてくれよと言いたがったがなかなか言えなった。僕のあの時母親を見つけとけばという後悔があった。
三ヶ月後、普段は来客のない家のチャイムがなった、父が母が来たのかと思い
勢いよく扉を開けたが、知らないスーツのおじさんが一人でたったいた。
おじさんは弁護士だった、弟を父親の所に引き取るという話だった。
僕はどうなるんだろうと思い話を聞いていたが「20歳まで家賃を払うからそこで生活しろ」ろいうのが父親から下った司令だった。
僕は一人暮らしを始めた、半年後久しぶりに実家に荷物を取りに帰ろうと
実家に行ったが実家更地になっていた。僕の家がなくなった瞬間だった
。
------------
15年後僕の実家は駐車場になっていた。
あの土地に思い出などなにもない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます