インド旅行10日間 インドが私を呼んでいる!
@sakosato
第1話 最初のカルチャーショック
インドへはカルチャーショックを求めに行った。ガンガー、死体、手での食事・・・
カルカッタの空港から、カルカッタの主要駅ハウラー駅についたとき、最初のカルチャーショックがあった。
前日、大雨が降っていた。駅の前は水浸し。
男性が、頭まで泥だらけで、手でゴミを掃除していた。清掃や屠殺に携わる者は、最下層の身分・不可触民とガイドブックにあった。彼もそうなのだろうか。頭まで泥だらけになって、掃除しなければならないのか。
駅の構内に入ると、子供が座っていた。便をしている。ゆるいそれは小便と混じって、その子の足を汚していた。足汚れてるよ! 私は内心で忠告していた。
膝上で両足がない乞食が、同じく駅の構内にいた。彼は横になっていた。眠っているようだ。彼の横には、彼の物とおぼしき、柔らかそうな便がのびていた。両足がなく、移動は容易ではない。その場で便をするのが効率的だろう。
しかし、これを確認したとき、何か直視してはいけないような感覚にとらわれた。ひどくショックを受けていた。
その場で便をせざるを得ない悲哀を感じた。本当なら便所でしたいはずだ。しかし、それができない。駅の構内。皆の前で便をするのは、恥ずかしいはずだ。いや、もう、そんなことには慣れてしまっているかもしれない。
彼の境遇を自分に置き換えて、私は想像していた。彼の本当の苦労などわかるはずもない。それでも少しくらいは、私の想像は、彼の悲苦の一端を捉えているはずだ。
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