異世界転生したらパンツ履いてなかったけど心の綺麗な人にしか見えないと言ってごまかし続けてる件
あるてあ
転生することになったけどもう詰んだかもしれない件
俺は今、32年間の人生において最大の窮地に立たされている
女性1 「キャー!!!」
「だ、誰ですか?!貴方!」
女性2 「貴様!いったいどこから忍び込んだ!」
「ここが姫様のみが使うことを許されてる沐浴場だと知っての狼藉か!」
「姫様!今すぐ私の後ろに」
主人公「お、落ち着いてください!俺は怪しいものなんかじゃなくてですね。。。」
女性2 「怪しくないだと?!貴様その格好でよく言えたな!」
そう、俺はまぎれもなく怪しい。怪しくないわけがないのだ
何故なら俺は今、入浴中の女性二人の前に下半身丸出しでいるのだから!
聞けば二人は姫と護衛だという
これは転生して早速人生終わったかもしれない
主人公「いや。。。これには深ーい訳がありましてですね。。。」
(あの野郎なんてとこに落としやがる!次会った時絶対ぶん殴ってやる)
始まりはさかのぼる事数時間前
気が付くと俺は何故か上半身裸で筋肉ムキムキの神様と名乗る男と机を挟んでいた
主人公「あの、ここは一体。。。」
神様 「ここは君たちのいうとこの天国じゃな」
主人公「え?。。。天国?」
「じゃあ俺死んだ。。。って事ですか?」
神様 「うむ。死んだのぉ」
主人公「かっる!え?待って、言い方かっる!」
「人の死をそんな軽くいうやつおる?!」
「いやここにおるけども!えぇ?!」
神様 「まぁ落着きたまえよ」
主人公「てか俺寝てたはずなんだけど?!」
神様 「それを今から説明してやるから座るのじゃ」
「そうじゃのぉ。どこから説明したもんか」
主人公「死んだ原因は何なんですか?」
神様 「昨日地震があったのじゃ、震度2の」
主人公「震度2?!それで死んだんですか?」
神様 「その地震が起きた時に棚に置いていたフィギュアが頭に落ちての」
「それに持たせてた剣がお主の頭に刺さったのじゃよ」
「それが死因じゃ」
主人公「え?ふぃ、え?」
「フィギュアが地震で揺れ落ちて持ってた剣が俺の頭に刺さって死んだ?」
神様 「うむ。そうじゃ」
しばらくの間無言が生まれる
主人公「夢?これ。俺まだ寝てるのか?」
「あ、ドッキリか。これ」
「どこかに隠しカメラあるんだろ?もう良いぞー?」
「わかっちまったからスタッフさんネタ晴らしに出てきて大丈夫ですよー?」
・・・主人公の声だけがこだまし、再び無言が生まれる
主人公「あの、これ。。。マジな話ですか?」
神様 「うむ。マジじゃよ」
主人公「あ、神様でもマジって通じるんだ」
神様 「いつも上から見とるし悲しい事じゃがたまに若い子もここに来るからの」
ここが本当の天国で、俺は本当に死んでしまったんだなって理解した時
自然と大粒の涙がこぼれた
主人公「す、すみません。。。」
「まだやりたい事沢山あって。。。それを思ったら急に」
神様 「なに。気にするでない」
「急にお主は死んだ、なんて言われたら誰でもそうなるものじゃ」
それから俺は1時間ほど喋ることもままならない状態で泣いて泣いて泣きまくった
主人公「すみません。もう大丈夫です!」
神様 「ほんとによいか?」
「では早速これからの事を話すとしようかの」
主人公「これからの事?」
神様 「そうじゃ。これからお主には別の世界に行ってもらう」
「肉体はそのままじゃなく完全に別の体、今より若い体で行ってもらう」
主人公「別の世界って、異世界転生ってやつですか?」
神様 「そんなところじゃ」
主人公「第二の人生。。。少し楽しみだな」
神様 「本当なら現世界とどっちがいいか本人に決めてもらうんじゃが」
「いかんせん最近の人は別世界に行きたがらなくての」
「その点お主はそういう系好きじゃろ?」
主人公「大好きですね!夢が一つ叶いそうです」
神様 「そうかそうか。それは良かった」
主人公「因みにどんな世界なんですか?」
神様 「お主に行ってもらうのは剣と魔法の世界じゃ」
主人公「おぉ!異世界転生の鉄板ですね!」
「という事は俺も魔法使えるんですか?!」
神様 「使えるぞ。能力値は平均より高めに作るから剣も使える」
「難しい魔法は自分で頑張らないと習得できないようになっとるがな」
「魔法唱えるときも頭の中で想像するだけで良い。簡単じゃろ?」
主人公「何もかもが用意されてるわけではないところがいいですね」
「楽しみが増えました!」
神様 「すっかり元気になったのぉ。安心じゃ安心じゃ」
「ショックの余り別世界行ってもダメじゃったらどうしようかと思ったわい」
主人公「あの世界でもやりたいことはあってショックでしたが」
「別のチャンスが訪れたのであれば落ち込んでばかり入れませんから」
「あそこから異世界に行くんですね」
さっきまで何もなかった場所に10mくらいある大きなドアが出現した
主人公「このドア見たらなんかほんとに異世界行くだなって実感が湧いてきたな」
神様 「まだ触っちゃいかんぞ?色々決めなければいかんことがあるんじゃ」
「どこで始まるのか、装備、持ち物、スキルとか全部お主が決めるんじゃぞ」
主人公「まだまだかかりそうですね」
それから二人で色々決める事2時間
神様 「よし。これがさっき選んだ装備が入ったバッグじゃ」
「異空間収納になってて沢山入るから容量は気にしなくてええぞ」
「ただし生き物は入らないからそこは注意が必要じゃ」
主人公「装備って向こうに言って自分でつけないといけないのか?」
神様 「最初は通るときに勝手に変わるから安心してよいぞ」
「じゃが向こうに行ってからは自分で変えなきゃいかんから頑張るんじゃぞ」
主人公「色々ありがとうございます!」
神様 「なに。これが仕事じゃからの」
主人公「じゃあそろそろ行きます」
「ここにいたら元居た世界の事色々考えちゃいそうなので」
神様 「うむ。初めの内はモンスターに十分気を付けて過ごすのじゃよ」
主人公「はい!いってきます!」
そういってドアに触れ転生が始まった時だった
神様 「あ」
このタイミングでの「あ」は不吉な事を想像させるのは難しくない
主人公「あの。。。一体なんでしょうか。。。」
神様 「始まりの場所決めるのと装備一か所渡し忘れておった」
主人公「えぇ?!かなり重要じゃないですか!それ!」
「今からどうにかならないんですか?!神様!」
神様 「ドアに触れてからの変更はいくら神と言えど出来んのじゃ。。。」
主人公「そんな。。。そんなのあんまりだ!!!」
神様 「すまぬ!お主の人生が悪くならぬようここで祈っとるぞー!」
主人公「く、くそー!悪くなったらうらんでやr。。。」
。。。
神様「いや、あの。。。ほんとごめん。。。」
「・・・そういえばあの世界今勇者召喚しようとしておったな」
「巻き込まれないと良いが。。。」
続く
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