子供たちの成長が人材育成にもたらす影響

NOTTI

第1話:子供を育てる難しさ ①

 昨今、子供たちが置かれている環境は日々変化しており、その影響が子供たちの精神発達に大きな影響を及ぼしている。


 そのため、一定年齢を超えると子供たちの価値観の多極化が始まり、人間関係がかなり大きく変わることも十分にあり得るのだ。


 しかも、子供たちの人間関係というのは短期型人間関係と長期型人間関係に分られる。


まず、“短期型人間関係”について話してみたい。


これは、いわゆる“校内関係”や“習い事関係”など特定の場面でしか関わらない人との人間関係を指し、これらの条件以外での交流をしない関係性を指す。


もちろん、交流していくうちに交流場面が増えていくこともあるが、ここまでいくにはかなりの時間を要し、お互いの価値観などの共通項を見つけるなどお互いの関係性を維持する為に必要な要素がないと関係のステップアップをする事は難しい。


しかしながら、今は人間関係構築に対して二極化が進んでおり、人間関係をどんどん作れる子どもとそうではない子どもに分かれるが、前者よりも後者になりやすい子どもが増えており、後者になってしまった子供たちに対してのアプローチやフォローなどが難しい状態まで状況が悪化してしまう事もしばしばだ。


私はこの背景に子どもが“親の価値観”を受け継ぐことや親の行動などを常に観察して真似するという成長段階における家庭環境が子供たちの社会性に影響しているのではないかと感じた。


その理由として、2歳~小学校入学前程度の子供たちにおいてはお父さんやお母さん両方もしくはいずれかの真似をして成長している事が多い。


そのため、子供たちの行動と両親の行動が類似する、共通の動きになっている部分が多く、善悪の判断も親の姿を見て判断する事が多いため、子供たちの価値観が成長と共に見えてくる。


しかし、子供たちが一定年齢になり、家庭内から集団生活に参加するようになると個別認識のズレが出てくるようになり、これまで何も起きなかったことで問題とされてしまう、判断の基準が両親と異なっているなど家庭と社会における判断基準がずれることで子供たちはパニックになってしまうことも十分にあり得るのだ。


なぜなら、子供たちは“お父さんやお母さんがしていたことを真似しているだけなのに、何でこれはダメなのか?”という今まで持っていた認識で集団に参加しているため、価値観が少し変わる、自分の価値観や認識が通じないなど自分の考え方と違う疑問が子供たちのパニックや動揺を誘う要因になり、子供たちが衝突するトラブルの原因になることが十分予見できるのだ。


子どもというのは全てをとっても同じ考えや価値観など社会性を持ち合わせている訳ではない。


そのため、子供たちの人格形成は育つ環境で変わってしまい、その環境によって成長段階における認識齟齬が大きくなり、子どもを困惑させる、自己肯定感や自尊心が低下するなど子供たちの適切な成長を阻害してしまうことになり、子どもが潰れてしまう可能性があるのだ。


 私は実際に子育てをしたことはないが、これまでいろいろな子どもたちと接してきた。


 その中で特に感じたのは“子どもを育てることは難しい”ということだ。


 なぜなら、生まれてきた子どもが親の性格とは違っている事もしばしばで、“自分の範疇を超えてしまう”、“両親いずれにも性格が似ていない”など実際に子育てを始めてみると思っていたよりも過酷な事が多い。


 そのため、昨今取り上げられている“体罰”などの身体的虐待や“ネグレクト(育児放棄)”・“監禁”などの精神的虐待などが発生する可能性が高くなっているのだ。


これらが発生する要因となっているのが、母親だけに子育てを担わせられている、家族内のコミュニケーション不足、仕事のストレスなどの外因性の要因もあるが、私は①幼少期に両親が受けた虐待やいじめなどがストレスによってフラッシュバックしてしまう・②ホルモンバランスが崩れることによる情緒不安定・③社会的孤立による現実逃避など他にも要因として考えられるものはあるが、両親の生い立ちやこれまでの経験などが影響している事は十分考えられると思う。


 ここで私が挙げた3つの要因について説明してみたい。


・①幼少期に両親が受けた虐待やいじめのフラッシュバック

 これは多くの専門家の方々が「これが虐待に繋がる原因の一つとして考えられるケースは限られている」という見方をされる事が多いが、私はこれが要因として考えられる事例の方が多いと感じている。


なぜなら、幼少期からいじめや虐待を受けてきた人はいじめを受けた事がない人よりも人に対する愛情の注ぎ方が苦手で、我慢する事が習慣化している可能性があるため、その習慣を崩せないと育児のストレスをためてしまう、ストレスを発散することが難しいなど自傷行為が始まってしまう懸念や結婚していたとしても人に対する不信感などこれまで本人が受けてきた事を思い出してしまい、が突発的に出る可能性があるのだ。

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