第7話

久しぶりに、ふと思った。

もし地球が真っ暗闇になったら、色んなものに凹凸があると便利なのではと。

日頃目の見える私たちは、何も考えず目で見て歩いたり、食べたりしている。

前にも書いたが私の彼は視覚障害者である。


さっきトイレでセンサー式の電気なので一瞬真っ暗になった。

もちろんセンサー付きだと思ったので、頭を動かしたら、すぐ電気はついた。


でも、消えた時の一瞬、色んなことを考えた。

(あっ、停電?)

(廊下で業者が脚立に乗って作業をしていたから消えたかな)

(故障?)などだ。

その後には、

(消えたままだったら、部屋に戻れるだろうか)

(もし、電気全てだったら電車は動かないから、子供たちの家にはどうやって行こう)

(ATMももちろん動かない)

(それどころか、誰もどこにも行けなくなるのではないか)

など考える。

目の見えない人はだいたいの感と白杖で移動できるのかもしれないが、他の見える人達のパニックでそれどころではなくなるだろう。

私も家の中で、時々目をつぶってトイレに行って用をたせるかなんて、彼と同じにどれくらい出来るか内緒でやった事があるが。

それは、そう思って、目をつぶってやるから、出来るだけだ。

今日はネカフェだから、もし、見えなくなったとしたら、部屋へも戻れないかもしれない。部屋番号は、凹凸があっただろうかなんて思った。


道の凹凸で移動するのは、目が見えなかったら当たり前だが、目の見える私たちがそれで移動するのは、もう、無理だ。

壁づたいに何て思ったが、永遠に壁があるわけでもないし。

視覚障害者は、だいたい地図を頭に入れている、それと、駅の階段の数や階段が終わったらどっちに何歩歩くなども、覚えている人もいる。

それは、一つの例えだが。

本当にそうなったら、今の自分の生活はこれで良いのか?まで、考えてしまう。

電気がないという事は、携帯もないという事で、真っ暗な中で何か食べるのも、何なのか分からず、何色かなんて分からず、手探りで口に入れてから、味で確認するしかない。

そんな事にならぬ様、太陽を大切に。

地球を大切に。世界で人類で守っていかなければならない。

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