その5 えんでの別名
・内ヶ傍 差針(ナガカタ さはり)
ピアニスト。世界コンクールでそーすけ、エイコと最終決戦を争い負けたが、そーすけはその奇抜な音色の虜となり、熱烈なアプローチを続け、なかば軟禁状態だった。
えんでがえんでになる前に、ピアニストの夢を追っていたときの人格。外見は女、体のつくりは男、内面は女。
『混濁た一色た』ヒロイン。
・永片 縁手(ナガカタ えんで)
ピアノ講師。結佐の新居にあったピアノを利用し、個人レッスンを開く。結佐にピアノ付き物件を買わせたところから始まるこの計画は、結佐と一緒に暮らすための布石でしかなかった。手始めに妻を揺さぶり離婚するよう脅迫。次に愛人を片っ端から命の危機に晒す。すべてがうまくいったと思った頃、結佐が唐栖栗を妊娠させたことに気づき、結佐本人への復讐に切り替える。「産休」と称してピアノ講師を辞め、唐栖栗を軽井沢の別宅に監禁。生まれた娘を自分と結佐の子として育てようと試みるが、結局指をすべて切ったのち殺してしまう。外見は男、体のつくりは男、内面は不明。
結佐宅での生徒に唐栖栗、結佐宅を追い出されたのちの生徒にともるがいる。
『亡き増す喰え吸うで』に登場。
・早志 悲夢(ハヤシ ひゆめ)
彫刻家。「指先による指先の創造」をコンセプトとし精力的に活動を行うも、作品は指を模したものというよりずばり指以外を表現していないため不気味がられ長らくパトロンが付かなかった。ようやく漕ぎ着けた個展をめておが偶然見つけ「フィン・ドゥア・モル」の名を与える。以後、美術関係者に明るいめておに頼る形で作品制作を続ける。
ユリウスがえんでを研究し尽くして空っぽになった器に新たに生まれた人格。濃色の和服を好む。アトリエは軽井沢にある。外見は女、体のつくりは不明、性別など超越してしまった。
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