第20話【鈴木重泰《スズキシゲヤス》】

第20話【鈴木重泰スズキシゲヤス


天正8年(1580年)本願寺法主ホンガンジホッス顕如様が織田信長に降られた。

なれど我等には信長とは相容れぬ運命«サダメ»と越前にて戦いを続ける日々が続いていた。

しかし、金沢御坊は落ち我が鳥越城も風前の灯火である。

攻め手の将・柴田勝家より降伏勧告の書状が参った。

『元より死ぬる身なれば一か八かか......』

我は敵将・柴田勝家の前に通された。

「鈴木出羽守殿であられるか?」

「如何にも」

「遠路はるばるご苦労で御座った」

「かたじけない」

「では逝きなされ」


鈴木重泰 刑死(討死)享年不詳

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