【8】

高校に行ったら、まわりのみんなに、特に何も言ってないのに、女子のように見てもらえた。体育の着替えを女子のほうにいって、女子といっしょにやれるようになった。みんなのほうから、それで良い、っていうふうに思ってもらえた。まわりの先生方も、同級生のみんなも、ボクのことを女子として認めてくれて、女子として見てくれて、女子として接してくれた。ごく自然に。当たり前のように。だから、この高校に来て良かったなあと思えた。


夏の水泳の時の着替えも女子といっしょにやる。水着も女子用のを着用している。プールに入っても女子と泳いでいる。トイレなんかも女子用のほうに行く。

先生方も、友達みんなも、それで良いとしてくれている。むしろ学校側でボクに対して、そういうふうに設定してくれている。


イレーヌちゃんも高校で人気者だ。アイドル的存在。

高1の文化祭で、映画をつくることになり、イレーヌちゃんが、ヒロイン役になった。宇宙人と地球人との恋の話だ。


高校でもボクは美術部に入った。イレーヌちゃんも、いっしょに美術部になった。部室で仲良く絵を描いている。高校で、初めて油彩をやって、はまっている。


高校生だから、学校でも女子とキスしたくなってきて、イレーヌちゃんと、2人になれる場所に行って、休憩時間にキスしてる。

高校の近くに、緑の木々の生い茂ってる場所があって、美術部の活動をいっしょに終えて、帰りにイレーヌちゃんと、木陰に行ってキスしてから帰る。同じ家に住んでるんだから、帰ってからでもキスできるんだけども。家まで待ちきれなくて、途中の道で、どうしてもキスしてる。

ボクも女の子のように、まわりの人から見えてるはずだから、もしも、キスしてるところをたまたま見てしまった人がいたら、たぶん女子どうしでキスしてるように、見えてるだろうな。


家に着いても、もちろんキスしてる。着いて部屋に入るなり、もういきなり速攻でキスしまくっている。2人とも、キスするの大好きだなあ。


夜は別々の部屋で勉強してるけど、勉強してても、イレーヌちゃんに会いたくなってくるから、そっとイレーヌちゃんの部屋に行って、2人で抱き合って、いつまでもキスしまくっている。

それ以上のことも、したい気持ちは、いっぱいあることは、あるんだけども、まだ高1だと、キスしてるだけでも、それでまあ充分な感じ。


夜は別々に寝てるけども、1人で寝てても、イレーヌちゃんのことばっかり考えてて、イレーヌちゃんとの、えっちなことを考えながら、1人で、えっちなことをしている。

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