スクワッドに出発そして到着
弁ちゃんが朝方、温かいスープを荷台に置いていった……その帰りに家のカギが閉まる音が聴こえなかったので許されたのか……
置かれたスープを飲むと、めっちゃくちゃおいしくて体が温まった、朝ごはんくらいに家戻るかなぁ。
みんな起きたのか家の中から生活音が聴こえてきた、俺はしれっと何事もないように家に入る。
「あっ、お父さんどこいってたの?」
「ちょっと走ってたんだよルナ!」
お父さんをそっとしておいてくれルナ!
「さあ朝ごはん食べて出発の準備しましょうか」
どうやら俺のいない間に今日の出発が決まっていたらしい。
早いに越したことないけど、シロのやつは昨日あんなに走ってきて大丈夫なのか?
「シロ疲れてないか? 大丈夫か?」
「南の大きな町まででしょ、ヨユーだよパパ、1時間で着くよ」
ダメだよ、普通2日くらいかかる道を1時間で走ったら荷台壊れるよ。
「ゆっくり1日かけて歩こうな!」
「え〜、そんなに遅く歩けるかな?」
「頼むよ、町に着いたら背中洗ってやるから」
「うん、わかったパパ約束だよ」
さあ目指すはスクワッドの首都スクラム出発だ!
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出発して4時間でスクラムに着いた、2日かかると言われてる距離をである。
「ひっ〜きぼちわるい……」
ダンちゃんは町の門の手前でゲロ吐いてる。
「首が痛い……」
ムチ打ちに苦しむ俺と弁ちゃん、まさに地獄の行軍であった。
御者席に座りたがったルナと御者してたオーちゃんと影に入ってたキキは無事のようだ。
「楽しかったねぇ♪ シロちゃん、ガタンゴトンガタンゴトンってまたやってね」
「うん♪」
シロが元気に頷いている。
「うん♪ じゃねーよ!!! 車輪も人も壊れかけだよ!シロ! 次はもっと遅くしてくれ!」
「え〜」
え〜じゃねーよ、車輪の修理に何日か掛かりそうだから結局2日かけて着いたほうが得じゃないのか。
「頼むよシロ、弁ちゃんが死んでしまうぞ」
首を押さえうずくまっている弁ちゃんを指差して視線を誘導する。
「えっ死んじゃうの?」
「シロがゆっくり歩いてたら死なないよ、そしておいしいお肉が食べれる」
「ほんとう?うっうっ慶ちゃん死んじゃやだぁ!」
シロがちょっと泣きそうになっている、優しい子だからなちょっと悪い事したな。
とりあえず俺達は無事?にスクラムに到着した。
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