ただ、戦車が破壊されるシーンのみを全力で書いた

曇空 鈍縒

戦車 壱

爆炎が上がった。

戦車の脇腹をミサイルが突き刺し、戦車は悲鳴を上げて炎の血を流す。

丸焦げになった乗員は歪んだハッチから飛び出し、苦しむ戦車に振り落とされてしばらく踊ってこと切れた。

戦車は苦しげに大砲の砲塔を振り回し、血を流しながら突き進み塀に悲鳴を上げる間も与えず踏みつぶした。そして崩れ落ちた。

砲塔はゆっくり肩を落とし、再び爆炎が上がった。

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