『8』

大阪の中学の美術の授業で描いた模写の完成した絵を 丸めて手に持って 自転車で学校から家に帰ったら 庭で祖父母が2人仲良く庭仕事してて 自分の手に持ってた絵を黙ってスッと抜き取ると 広げて2人で しばらく嬉しそうに眺めてた。自分が学校で描いた絵を手に持って帰ってくるのをまるで知ってたかのように!!それから絵をまた丸めると 黙って感想も何も言わず自分の手にスッと返した。そして また2人仲良く庭仕事に戻っていった。上手いだとか きれいな色だとか 感想何かあるやろ~って思って そしたら「これはブグローって画家の絵を模写したやつで...」って説明しようと思ったのに。でも まあ 2人仲良く見てくれて それだけでも良いかっ て思って 誰かに見てもらえるのってめっちゃ嬉しいことなんやな~って思いながら 2Fの自分の部屋に上がった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る