伝える。
しっかり、はやとくんに話さなきゃ。しっかり、ステーキと話さなきゃ。話したいから。
ー翌日ー
私は、はやとくんを放課後私の家に招いた。
「実は、その、ゆうきくんのことなんだけど、、」
私は言葉につまった。ステーキの父の話を思い出すしかない。それは辛い、けど話さないと。そして、泣くのを我慢して言った。
「5日前くらいに、ゆうきくんのお父さんに会ったの。それで、、ゆうきくんのこと聞いてみたの。最近学校へ来ていないのはなぜか。そしたらさ、病気なんだって。世界でも症例が少ない病気になっちゃったんだって。。それで学校これてないんだって。。死んじゃう、、かもしれないんだって。」
俺は、これを知って、固まった。思考が追い付かなかった。よくわからなかった。あいつが、俺たちとの関わりをなくしたのは、あのとき、辛いと言ってたのは、そういうことだったのか。理解すればするほど、辛さ、悲しさ、悔しさが募っていった。あいつが死んでしまう前に、もう一度会いたい。そう思った僕は、佐羅に、ゆうきの居場所を聞いた。
「ゆうきくんは、ゆうきの父が持つ一番最先端を進む病院の、スイートにいるって。」
私たちはすぐにそこへ向かった。
ーーー
ゆうきの父(院長)の許可で、病室に入ると、色々な機械に繋がれた、ゆうきくんがいた。寝ているみたいだ。起こしてはいけないので帰ろうと思い、手紙だけ残して、病室を出ようとした。そしたら、
「待って。そこにいるのは誰?」
呼ばれて、私たちは振り返った。そして、
「ゆうきくん、」「ゆうき」
と言い、ベッドまで戻った。
「ここにいるってことは、もう、すべてを父から聞いたんだね。ごめんね、あのとき言えなくて、」
「そんなの気にしないで。」
そして、ステーキは言った。
「僕の病気はね、膵臓の辺りにあって、、、」
病気の説明をしてくれた。そして、
「僕に痛みをたくさん与えてくるんだよね。治療法も何もないから、きっと僕はもうじき死んでしまうと思うんだ。最近は、痛みがどんどんひどくなってきているし。」
その説明を聞いて、はやとは思った。
「少し、外にいかないか。もし、最近行ってなくていきたいとかあればなおさら」
ゆうきは、すぐに父に聞いていた。そして言った。
「病院の敷地内なら30分だけいいって。」
機械は、はずさずに、機械ものせられる特殊な車イスに乗って、病院の庭へ行った。久しぶりに外の空気を吸えてうれしかったみたいだ。三人が外にいると、学校では陰キャに入る男子とともに、その男子の妹が来た。その妹が三人に200ml未満の紙パックのイチゴオレを、渡してきた。俺たちは、お礼を言って飲んだ。そして、病室に戻った。ゆうきにまた来ると伝え、病室を出て、スイートに行くための入口を出ようとした瞬間、佐羅が、
「ううっ。うっ。苦、、、、し、、い。ハア、ハア、、。」
バタンと倒れた。慌てて、スイートの棟で働く看護師が駆け寄ってきた。そして、ゆうきがいる部屋にも医師と共に看護師が走っていった。すぐに、俺にもその痛みはきた。
(う、う。苦、、。しい。けど、、、佐羅を、さ、、きに、たすけ、、てほ、しいか、、らが、ま、んし、、ない、、と。あっ、痛みが、どんどん強くなる。でも、おなかを、、おさえたり、、なんかしたら、ううっっ。)
はやとは限界だった。我慢したせいで、だれよりもひどく、血を吐いて倒れてしまった。もう一人の看護師が駆け寄ってきた。
原因は、やっぱりイチゴオレだった。そこには、致死量の人間に害のある毒が盛られていたそうだ。みんな意識が回復した。だからといって、また、もとの生活に戻れるといったら、そうではないみたいだ。
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