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沖縄の中学にも慣れて、友達もたくさん出来たのに、中3になる時に、大阪の中学に転校することになった。色紙にクラスのみんな、一言づつ寄せ書きを書いてくれた。好きな女の子の「あ~っ!今、ちょっと反抗したな~っ!にくたらしい~!うっそっさ~!」って書いてあるの見た時、そういうことを書いてくれて、なんだか、めっちゃ嬉しくて笑えたんだけど、その好きな女の子と、わかれてしまうことに、めっちゃ寂しくなってきてしまったわ。反抗したな~ってところが、ボクのいろんな態度にとれるけど、いちばんの反抗は、沖縄を離れてしまうことなのかなあと、そのことを言っているのかなあと思って、その女の子のことをいっそう好きになって、いとおしくなってきてしまった。


沖縄には、もっと、ずーっと住んでいたかったなあと思った。出来れば永住して、沖縄の中学の同級生の好きな子と結婚して、沖縄で就職して仕事したいなあと思っていた。


沖縄の中学を去る最後の日、同級生の好きな女の子と、学校でしばらく抱き合って、ずっーとキスしてた。何回も何回も、ずっと。沖縄の明るい太陽も、遠くの地平線に隠れて、いっしょに1年間を過ごした中学のあたりも、暗くなってしまうまで。ずっと。

那覇の空港にも、好きな女の子がお見送りに来てくれて、抱きついてキスしてくれた。

飛行機に乗り込んで、大好きな沖縄を離れた。沖縄は空から眺めても、きれいだなあ。

そして、大阪へと向かった。


大阪の家は庭も広く、芝生の手入れもきれいにしてあって、歩いたり寝転んだりするとめっちゃ気持ち良い。木々も植えられ、柿とかビワとかなってる。池にはきれいな鯉もたくさん泳いでる。家でみんなでバーベキューやる設備も整ってる。

家の最寄りの駅前に うどん屋さんあって 「かちんうどん」 ていうメニュー書かれてあるのを見て、最初 何なんやろう?て思ってたら 焼き餅をうどんの上にのせたものらしくて、力うどんみたいなやつのことやったんですね。

家族がタコ焼きも よく買って来てくれるけど 大阪のタコ焼きは 最初から形が くちゃっとしてて、くずれてるんだけども、それがまた やわらかくて、めちゃめちゃ美味しい。お好み焼きやミックスジュースも好きや。


大阪の家のあたりには、古墳もあったりして、歴史的にも奥深い場所なので、それだからか、家に入った瞬間に、霊の存在してるのをなんとなく、でも、はっきりと感じたわ。

自分の勉強部屋に入った時も、この部屋、何者かの霊が存在してはるなあって思った。

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