まわるコーヒーカップ、止まるメリーゴーランド
宙月 霙
第1話
私は、自分でいうのはあれだが、偽りの塊だと思う。
今日も母に好かれるように早く起きて勉強し、学校へ行った。
先生に好かれるように一生懸命に授業に参加し、宿題を誰よりも時間をかけて取り組んだ。進んで発表もした。
クラスメイトに好かれるように給食のプリンもハンバーグもナポリタンも残した。
痛くても、辛くても、笑顔を張り付けた。みんな嫌いな鬼ごっこの鬼も私が全部する、全ては嫌われないために。
そんな努力も
報われていると、みんな嫌わないでいると、信じていた。
でも、ある日聞いてしまった。
「みるかちゃんの事正直どう思う?」
「怖くない?何考えてるか分からないというか」
「だよね、みんなに合わせてる感じだよね」
聞きたくなかった。陰口なんて、私は一体どうすれば嫌われないのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます