死神がやってきた

トンケント

第1話

 アパート一室で手紙を書いている。明日告白するつもりだ。

 机の上はクシャクシャと丸くなった紙で散らかっていた。片付けようと思い、椅子に座ったまま紙を投げた。

 しかし、ゴミ箱手前の床に落ちイライラする。

 今度は力強く投げた。

「入れ、入れよ!」

 次々投げるが、中々入らない。

「次入んなかったら私死ぬ・・・やっぱ嘘これ本当、頼む入って!」

 それでも入らない。


 大きなため息をつくとチャイムピンポン。

 友人かと思いドアを開けると髑髏仮面に黒服の格好した子供がいた。背中から釜が見える。

 「今日はハロウィンか!ちょっと待っててね」

 お菓子あったかなぁ、と台所でゴソゴソやっていると一つの缶を発見。


「どのお菓子がいい?」

 玄関に戻り尋ねると、缶丸ごと手に取った。

 子供は初めて目を合わして口を開く。

「・・・お前、三日後に死ぬからな。助かりたかったら、西を向いて寝ることだな」

 と不気味な発言と助言残し、どこかへ行ってしまった。

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死神がやってきた トンケント @tonkento

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