『かみさまの怒り』

やましん(テンパー)

『かみさまの怒り』


 『これは、あくまで、フィクションであります。とくに、なにかを批判したり、否定したり、主張したりする意図はございません。あるとすれば、年よりの、無力感だけです。』





 かみさまの、広大な『宇宙部屋』には、大量の平行宇宙が浮かんでおりました。


 もともとは、何もなかったのです。


 ゆらぎがあっただけで、かみさまが、なにかしようとしたわけでも、とくには、なかったのですが、たまたま、ぼろっと、かみさまのぽっけから、なにかがこぼれたのです。


 それがきっかけになり、急激な膨張と、爆発が起こり、たくさんの宇宙ができました。


 


 それぞれがひとつの宇宙であり、みな、だんだんと育ってゆき、やがて、時が来れば、蒸発してしまいます。


 しかし、お互いの行き来はできません。


 情報のやり取りもできないのです。


 ただし、宇宙空間を、つなぐ手は、皆無なわけではないのですが、いまだ誰も、成功した宇宙はありません。


 


 ある日、かみさまの夫婦喧嘩がありました。


 かつてないほど、はでに、やりました。


 結果は見えております。


 奥さまは、さんこ、だんなさんは、にこ、浮かんでいる宇宙を、握り潰しました。


 残念ながら、そのうちのいっこに、地球がはいっておりましたが、かみさまは、気にしてはいなかったのです。



     ・・・・・・・・・・・


 

 

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『かみさまの怒り』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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