第3話 私だけの物

別れよう___


好きですって言ってくれたよね

あなたが。

覚えてるよ。

9月29日。

君が私に告白してくれた日。

付き合おうって言ってくれて、一緒に帰ろうって言ってくれて。

大好きだったんだよ。

貴方のこと、誰よりも愛してた。

それなのにどうして私から逃げるの?

嫌だ

嫌だよ

嫌だ嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

なんで私から離れるの?

ずっと一緒って言ったじゃん

嘘ついたの?

ひどいよ

嘘つき

だからだよ

これは全部、ぜーんぶ君が悪いんだからね


そう言って私は冷たくなってしまった彼の頬に触れる

重く閉ざされた瞼はもう二度と開くことはない


これで私だけの物___


そう言った私の目は狂気に満ちている

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