世界に呪いを残した九人の魔女と、世界を救う一人の魔女と世界に呼ばれた転生者
ひとつふたつみっつ
第1話 転生
ある日、神は下界を見下ろしながらこう呟く。
「……遂に佳境か……
私もそろそろ覚悟を決めねばなるまい…」
と、
「えーと…ここはどこですか?」
少年は今にも消え入りそうな声で聞いた。
少年の目には何も映っていなかった。
ただ真っ白な世界だけが見えていた。
しかし、少年には分かる。
そこに居る、自分より遥かに優れたその存在のことが、ハッキリと。
「……………」
返事は帰って来ない
そのまま数十秒が過ぎた。
そのまま数時間が過ぎた。
そのまま何日かが過ぎた。
そのまま何年かが過ぎた。
返事は帰って来ない。
少年が不意に思い付いたことを聞いてみようとした時、自分の周りが光輝き始めていることに気が付いた。
その時、一瞬だけ、自分の目の前に怖い顔をした老人が見えた気がした。
しかし、少年は不思議と怖いとは感じなかった。
逆に、嬉しさと懐かしさで泣きそうになったくらいだ。
老人に、
「目を閉じて」
と、優しい声で語りかけた。
少年は、抵抗無く目を閉じた。
『この人は信じられる』
という直感だけで。
突然浮遊感に襲われた。
しかし、最後は暖かかった。
目を開けると、知らない天井があった。
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