第4話 チート(鉄)

 ステータス確認装置のある部屋は密室になっており、担当職員と本人以外には情報が漏れないようになっていた。


「じゃあ、調べてみましょう。そこの水晶に手を触れてください。そうしたらこの板に数値が表れます。」


 なにか、ATMみたいだなって思ってしまった。板もモニターっぽいし。水晶に手を触れると板に数字が出てきた。てか、日本語だよな?


「この文字は、この世界で使われているものなのか?」

「ああ、いえ。見ているヒトの第一言語で見えると言われています。私には東大陸共通語に見えます。」

「漢字とかあるの?」

「いえ、カンジって言う言語はなかったと思います。ただ、私が知らないだけかもしれません。」


 文字のことは後回しにして、今はとりあえずステータスを確認しよう。


小泉大和

人間 男性 25歳

Lv1285

筋力:10 器用:11 敏捷:14 知力:18 精神力:9 体力:9 魔力:9

HP:24390

MP:13122

職業ジョブ

 鉄Lv100 魔法使いLv10 魔道具師Lv45 魔物使いLv73 鍛冶師Lv68 剣士Lv84 錬金術師Lv50 賢者Lv82 時空使いLv100 指導員Lv70 商人Lv10 乗り手Lv88

技能スキル

 鉄知識Lv100 料理(鉄)Lv44 図面作成(鉄)Lv77 精密測量(鉄)Lv83 スジ作成Lv80 火魔法Lv10 土魔法Lv10 水魔法Lv3 風魔法Lv5 回復魔法Lv4 紋章学Lv45 付与魔法Lv28 飼育Lv73 召喚魔法Lv52 調教Lv28 指揮Lv64 金属加工術Lv68 刀鍛冶Lv10 刀Lv19 杖Lv10 回避Lv84 錬金魔法Lv50 調合Lv29 魔法知識Lv82 魔物知識Lv80 万能言語Lv80 異世界文字Lv80 数学Lv77 空間収納Lv100 食材収納Lv10 車庫(機関車)Lv100 車庫(編成)Lv100 鉄道資材置き場Lv15 指導Lv70 安全確保Lv68 教育Lv70 商売Lv10 仕入れLv10 目利きLv10 値切りLv10 真贋Lv10 騎乗Lv88 運転Lv88


「へっ……」


 固まるオルガさん。


「どうかしたのか?もしかして、相当低いのか……?」

「逆です。」

「えっ?」


 オルガさんがぐりんと首をこちらに向け詰め寄ってきた。


「逆です高すぎですもはやこれはチートです。」

「お、おう。」

「まずですね、レベルが1000超えてるってあり得ないんですよ!普通なら3桁いけば超人です!HPが2万?普通1万でもほとんど居ませんよ!MPが1万?どんなに魔力があっても1万いきません!職業ジョブが12もあるのは異常です!普通なら1つです。まれに2つがいるくらいです!そもそも職業ジョブレベルが100なんてチートですよチート!一般的にレベル上限は10なんですから!ついでに言うと、技能レベルも10が最高です!100ってなんですか!それに、職業ジョブ〔鉄〕ってなんですか!しかもレベル78ってなんなんですか!!」


 マシンガンのように解説するオルガさん。


「おおう……って、まじか。」

「マジです、なんなら私の能力値見ますか?」


オルガ

猫獣人 女性 18歳

Lv8

筋力:3 器用:6 敏捷:5 知力:5 精神力:2 体力:5 魔力:1

HP:80

MP:2

職業ジョブ

 ギルド職員Lv5

技能スキル

受付Lv5 事務Lv5 料理Lv4 


「一般人でこの程度ですよ。異世界からこられた勇者様でもレベル500程度しかありませんでした。」

「――――なるほどなぁ……。」

「これだけ高ければお金もコネもなんとかなるでしょうねぇ」


 オルガさんは遠い目をした。

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