セレクション機能とは…… という話
帰ってきて早々カクヨムの機能に関する新たなリリースがあった模様ですね。「セレクション」といって「書店の棚を巡り歩くような」がコンセプトの機能と。へー、と思い検索ページに飛びましたら、確かにすでに作品が表示されていて横スクロールできるようになっています。
以下、サラッと触って気づいた点と気になる点。
①表示項目が多い
書店で棚を巡るとき、そこに並ぶ作品は9割が「棚さし」つまり「背表紙=タイトル」で陳列されており、タイトル・著者名・レーベル名以外の余計な情報はほぼありません。表示項目が多いと、逆に目が滑るので逆効果なのではないかと思います。これは従来の検索方法での表示方法も同様です。せっかく「ちょい読み」というポップアップ形式での表示方法ができるのだから、キャッチコピーや更新日付などの細かな情報はすべてそこで表示してしまえばよかったのではと思います。
②セレクションの選定基準とは
実際の書店でいうところのいわゆる「企画もの」の陳列がされているような感じでしょうか。ラインナップを見てみると、どこかで見聞きしたようなカクヨム内での有名作品や人気作が多く、したがって特筆すべきものでなく個人的に惹かれるものはありませんでした。また、セレクションのテーマは明らかに人が設定したものだと思われるので、必然的に「どの作品がそのテーマに当てはまるのか」という選定の判断基準も何者かの作為が潜んでいるものと考えられます。その基準がどういったものなのか気になります。
また、今後セレクションは増えるとのことですが、運営側が推したい作品のみをセレクションされても読み手側が困るだけですね。せっかく読み手側に自由にタグ付け整理する機能があるのだから、同じタグの作品集をセレクションとしてランダム表示する機能が個人的に待たれます。
③ジャンル別検索が遠くなった
アプリ版ではジャンルごとにタブ分けされているので問題はありませんが、サイト版はされていないので単純にジャンルごとの検索が遠くなりました。
以上です。
「書店の棚を巡り歩くような」というコンセプト自体は一目見て「おっ」と期待したのですが、リリースするには準備不足感が否めず、見切り発車だったのかなと思います。
しかし、カクヨムのサイトも度重なる機能・サービスの拡充・改修でゴチャゴチャしてきました。今一度「書き手」「読み手」両方に対するちゃんとした要望アンケートを取って、「書いた作品が読者に届く」というUGCを取り扱う意義をしっかりと見つめ直して整理整頓してみる必要があるのではないでしょうか。もちろん運営にその気があればの話ですけれど。
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