雪解け

ももかっぱん

ダイ1ヮ 日常

 今日は大雪だ。

雪なんて大嫌いだ。

友達なんて大嫌いだ。

友情なんて大嫌いだ。

信用なんて大嫌いだ。

クラスメイトなんて大嫌いだ。

学校なんて大嫌いだ。

人間なんて


なんで生きてるのかなっていつも思ってた。

なんで生まれてきたんだろうっていつも思ってた。

起きて、食べて、働いて、食べて、働いて、また食って、寝る。

愛想振りまいて、ニコニコするの、馬鹿げてるよね。

おまけに誰も信用できなくなって周りから人がいなくなって、

でも死ぬ勇気なんてないから毎日機械みたいな生活をする。

ほんとにつまらない人間だよ。


 雪がたくさん降っていた。

雪で車通りもへり、雪が生活音を吸収してくれる。

一瞬現実を忘れられる。

雪の唯一良いところ。

寒くて布団からでたくなかったからもうすこしだけ寝ることにした。

気づくと9時を過ぎていた。学校はとっくに始まっている。

そろそろ学校行こうかな。

制服に着替えてご飯を食べた。

自転車にのり15キロの道のりを向かう。

太陽が出てきたから雪は汗をかいていた。

寒いよね。冬は嫌いだ。ごめんね。


 ついた頃には11時を過ぎていた。クラスに馴染めない私は席に座り外を眺める。

いつもどうりの1日がまた始まるのであった。

億劫な気持ち。つまらないなんて言い飽きた。

すべてのものは何もないとこから生まれた偶然の産物であって、死んでもそれが無に帰るだけであり肉体は土へと帰っていく。

だから来世なんてものは信じちゃいない。

リストカットの傷が痛む。


 なんて考えているうちにもう帰りのショートホームルーム時間が来た。


今日も、明日も、明後日も、明々後日も、今までだって変わりものだの

何考えてるかわからないだの言われるし、

有りもしないつまらない噂がまた新しく増えていく。


 宿題は二学期になりほとんど出していない。ましてや学校にすら行くのが怖くなって休みがち、遅刻しがち進級が難しいと言われた私にとっては生きがいそんなものはみつからない。

こうしてまた一日が終わっていくのであった。

 

 帰ろうとリュックを背負い音楽の流ないイヤホンをした。教室から出ようとした時

「おーい、ちょっと待て。科学の先生から手紙を預かっている。はい、これ」

紙を広げると「科学準備に来てください。」

              

                 最悪だ。

 

 そして私は科学準備室に足を運んだ。



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