第2話 不倫の相手

夫が浮気をしている。

自分以外の女と楽しそうにしているのは直感でわかる。

悩んだが探偵を雇い、確証を得た。


相手は、シングルマザー

小学生の子供もいる。


その時の自分は、自暴自棄に近い精神状態で

うさ晴らしのために、普段からしているネットゲームで

銃をバンバン撃ちながら悔しさを解消していた。

ネットゲームでは、相手プレイヤーも人間だ

ゲームの上手下手で差がでる


そんな戦場の中で、私をかばって助けてくれる

プレイヤーもいる

もちろんネットなので性別は判らない

相手の容姿もわからないのに、助けてくれる

感動した

何回も遊ぶと、仲良くもなるし

チャットもできるので、お話も可能だ。


「会わないかな」

友達が欲しいのだろう、戦友として現実世界で

会いたいらしい。


どんな見た目の人が来るのか、若干恐怖もあるが

それでも不倫している旦那よりはマシだ


「はじめまして」

約束した場所で、会うと私も驚いたが

相手もびっくりしているようだ

お互いのネットの中の名前を確認し合うと笑い出した。


こんなに若い男性とは思わなかった。

後は、お決まりのコースで

私も不倫する事になる

すぐに、なついてくれる彼とホテルで楽しんだ。


「離婚してくれ」

夫が切り出す、シングルマザーの母親と結婚をして

子供を養いたいという。

私も承諾をした。

新しい彼と結婚をしようと決意する。


夫が出て行き、一人で居る家はさみしいが

今日は彼が私の家に来てくれる。

チャイムが鳴り、彼とリビングでゲームをはじめると

もう、我慢できないらしい

私に抱きついてきた。

リビングのソファーベッドで愛し合うと、

いきなり夫が入ってきた


「大変だ、一郎君が家出をした」

夫が入ってきて、私たちを見ると驚愕したようだ

一郎君は、どうやら不倫相手の子供の名前らしい。


固まっている夫の後ろから

不倫相手のシングルマザーも入ってくる

「どうしましょう、警察に連絡しないと」

気が動転しているのだろう、夫についてきたらしい

シングルマザーも、ソファーの私たちを見ると

叫び声をあげた


「一郎、なにしてるの」

「ぼく、このおねえさんと結婚するんだ」

一郎君は、プロポーズしてくれた。

私は幸せで胸が一杯になる。

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