5 お風呂
帰宅するとまずお風呂に入るんですけど、今だに潜るのが好きなんです。水中にいると自分の心臓の音しか聞こえなくなって落ち着くというか。
先日も潜ってじっとしてたんですが、その日はたっぷりとお湯を張って、水面から顔面だけ出してました。耳まで水中という感じにして、お風呂のフタを閉めると真っ暗でほんとうに落ち着く。隣の家の会話がなんとなく聞こえていい感じでした。
そのままぼーっとしてたらピッピッピ…と聞こえました。
アパートのドアはボタン式で、8桁の番号を押すと解錠になるんですが、その音です。
隣の部屋のかな?と思った瞬間ガチャっと扉が開いた音がし、ドスドスドス!と誰かが入ってきました。
ひえっ…と思い、お風呂に浸かったまま息を殺していました。
そのままじっとしていてもなにも起きなかったので、そっとお風呂のフタを外し、周りを伺いながら出ました。お風呂場もリビングも何事もなくシーンとしていましたが、玄関のドアのカギが開いていました。
それ以来お風呂で潜るのはやめました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます