のん姉の恋愛相談室

有栖川桃花

プロローグ のん姉の恋愛相談?

まだ少し冷たい風に当たりながら登校している。私、椎名しのんはこの季節があまり好きではない。

「のん姉おっはよー」

この子は花見恋歌。去年この学校に入学してきて初めてできた友達。

「おはよ、同じクラスになれるといいね。」

そう言いながら私たちはクラス表が掲示されている場所へ向かった。

そして私たちはみごとに違うクラスになってしまった。先生を恨むことは一応できないので諦めて静かに恋歌と違う教室へ入った。


「のん姉だよね、よろしく!」

入った瞬間話しかけて来たのは降谷桐という女の子だった。

「よろしく、椎名しのんだよ。」

私が自己紹介をするとクラスにいる人たちが私の方へ来た。

「のん姉ってあののん姉?」

私が答えようとすると真っ先に降谷さんが答えてくれた。なぜ答えてくれたかは分からないけど…

「そうだよ!」

そう、私は学校でちょっとした有名人だ。インフルエンサーでもなんでもない私がどうして有名かって?それは私がたくさんの人の恋愛相談に乗ってカップルになるように導いてきたからなのだ。その名も

〜のん姉の恋愛相談〜



クラスで話していると集会の時間になり以外とあっさり集会は終わった。

今日は学校が半日で部活にも所属していない私はすぐに下校の支度をし帰るところだった。


クラスのドアが開く音がした。振り返ると先輩2人が立っている。


「のん様いる?」

多分私のことなので行くことにした。

「私ですがどうされましたか?」


「のん様、こいつの恋愛相談乗ってくれない?」

先輩はもう1人のメガネをかけている先輩を指差しながら私に言った。恋愛相談はいつでも大歓迎だ。

「もちろん大丈夫です、では空き教室へ行きましょう。」


名前も知らない先輩たち。2人の表情が少しだけ和らいだ。

「ありがとう、のん様忙しいって聞いてたから。」


実際忙しいが新学期になり登校日1日目だったのでまだ依頼もなく新学期は初の恋愛相談者だ。


空き教室につくとまず名前を聞くことにした。

「先輩方のお名前を伺ってもよろしいですか?」

聞くとキラキラオーラを放っている先輩が雫目響先輩、メガネをかけている今回の主役の先輩が秋宮郁也先輩で2人は幼なじみらしい。


「改めましてよろしくお願いします、椎名しのんです。」


「はーいよろしくね!」

雫目先輩はそう言った。秋宮先輩はというと下をうつむいたままだったが少し会釈をしてくれた。


「では開幕致しましょう、のん姉の恋愛相談」

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のん姉の恋愛相談室 有栖川桃花 @Touka0815

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