第85話 洗

 俺たちは、ソファーで、抱き合いながらお互いに匂い嗅ぎつつ、いちゃいちゃしてたんだが流石に暑くなって来た。


「なぁ、やっぱシャワー行こうぜ」


「それって二人で、ってこと?」


「もちろん!」


 そう言うとため息を付かれてしまった。おかしいことを言ってるのは分かってる。分かってるんだけどさっ!


「あのね。いっくん」


「はい。なんでしょう?」


「そういう事は、ちゃんとシてからじゃないと良く無いと思うな?」


「ちゃんとって?」


「順番があるでしょっ。もう何を言わせるのよっ」


 ……………サオリが何を言ってるのかわからない。まさかしない方がいい?


「シャワーしない方がイイとか?」


「は? ダメに決まってんでしょ。何言ってんの。 ―――――アタシの彼氏が変態な件について……………」


「まって! そんな趣味はないから!! じゃぁさ、頭を洗ってくれるだけでもいいからっ!」


 危ねぇ。エロマンガとかだと結構シャワーしてないしな。多分読まれてんだよなっ。大丈夫、そんな趣味はありません………(正直、興味はある) ―――――女の娘その物の匂いを一度、クンカクンカしてみたい。


「頭? 自分でできるでしょ?」

.

「ほら、昨日『耳の裏ちゃんと洗ってないでしょ』って言ってたじゃん!」


「あぁ、言ってたね。それで、やって欲しいって事?」


「ぜひ、お手本を!」


「お手本もなにも普通に………まぁ、見ててあげるから、勝手にしたら?」


「よしっ。それじゃ行こうぜ!」


「う、うん」


 そうと決まったらすぐ行こう。そうしよう。楽しくなってきたぜ! サオリは何が楽しいのかわからず戸惑ってる様だけれど。そんなの関係ないっ!


 ――――――――そして、やってきた浴場。風呂場でも、浴室でもなくて、浴場。


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「それじゃ、ヤるぞ。ちゃんと見ててくれよ」


「はーい。どうぞ ―――――」


 まずは優しい手つきで、黒い茂みをかき分けつつ、白い肌に潤いを与えていく。刺激を与える度にやや赤みを帯びて行く肌の変化を感じた。


 それから俺は次の動作に入る。備え付けた容器の中から、粘り気のある液体を手のひらに広げた後、それを指先で広げつつ具合を確かめてから、黒い茂みにのその奥に広げていった。


 それから、中と外を交互に指を往復させつつ中から出てくる白さを帯びた物を掻き出して行った。そうする事で、段々と気持ちが良くなって来るのが分かってきた。


「んっ。思ったより丁寧♡ もっと雑かと思ってた♪」


「そ、そう? 今日はちょっと緊張してるからかもしれないな」


「大丈夫。そのまま続けて…………」


 段々と、茂みと肌の間で泡立って来て、全体が白くなってきた。いつもよりも一杯出て来てる気がする。一通り済んだので穴の裏にも手を伸ばしていく。


 さっきよりもより丁寧に指を使って肌に刺激を与えていくと。


「そうそう。そういう感じで………もっとシて♡」


「お、おう」


 指示通りに指先で丁寧に刺激を与えて行く。そろそろ最後の仕上げに入りたい。


「も、もう、出していいか? そろそろ我慢の限界だ」


「うん。もちろん良いよ♡ 出して♡」


 サオリの許可を貰えたので、俺は今まで我慢していた部分を解放してその滾った物を解き放った。


 ブ、ブシャー、シャ――――――

 

 次々と出てくるその勢いのある濁流は、黒い茂みについていたその白濁した液体の全てを押し流す様な勢いで――――――洗い流した。


 そして最後の仕上げだ。茂みの手前と奥を全体的に刺激しつつ滑りが完全になくなる様にしていく。


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 これで終わりだ。


 どうだ? と我慢してた目を開けてサオリに確認をすると。


「ダメだよ。耳の中に残ってるよ、あと後ろにも、ちょっと貸して」


 そう言いながら、上半身裸でトランクス一丁の俺に彼女が近づいてくる………自分でお願いしてなんだけれど。近づかれると緊張してしまう。


 シャワーヘッドを持って俺の頭と耳の辺りを改めて水で洗ってくれる。小さい時に親に洗って貰った時以来だ。ただ、実際はあんまり覚えていない。


 他の人にやってもらうのって、こんなに気持ちいいんだっけ? 一度やってもらうと病みつになりそうだ。


「気持ちいい」


「そう? それならまたやってあげようかな?」


「本当!? それならお願いしたい!!」


「時間ある時ね。時間のある時」


 そうして俺たちの初めてのシャワーは終わった。次は、サオリの番だ。


「じゃ、今度は俺が髪の毛を洗おうか?」


「え、ダメだよ。セットしたのが崩れるから」


「じゃぁ、どこでも良いから洗わせて、ほんとどこでもいいからっ!」


「なんなのよ、もう………んー。じゃあ足洗う? 足って自分で洗うのちょっと面倒だし」


「じゃ、すぐやろう。そうしよう」


「まって! 先にいっくんの体、洗い流して。そのままだと体冷えちゃうよ?」


 そういや、そうだった。というか上半身裸で、トランクスがシャワーでぐちゃぐちゃだ。これで冷えたら気持ち悪いな。


つづく

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あとがき


頭洗っただけです。

頭洗っただけなんですっ。

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