第3話 隣の席のギャルと仲良くなりました

 俺がサオリに告白して断られてから数日。俺は虚無を味わっていた。


 いや。流石に無理って言われるとは思わなかったんだよ。

 OKしてくれる可能性の方が高いと思ってた。もしくはごめんなさい。とか………なんだよ無理って。


 俺って生理的に無理なのか?


 その上、好きなタイプが年上とかどういう事だよ。同い年なのにどうしろっていうんだ。


 先輩とかに告白されたらOKしちゃうの? エッチしちゃうの?

 ”ー。考えたくない…………。


 最近はサオリから話しかけられる事もほとんど無くなっていた

 タイミングがあえば一緒に登下校するけど。その時もなんだかよそよそしい。

『俺ってそんなに怖いの? ねぇ? どういう事!?』

 なんて問い詰められないし、話しかけづらい。

 ついとなって告白したのは失敗だったかもしれない…………


 そんな事を考えている時、隣の席のギャルっぽい子から声を掛けられた。


「ねぇ。最近、サオリちゃんとあんま話してないみたいだけど。なんかあった?」


「…………………」


 今、その事を考えてた所だよ。


「いや、無視すんなって」


「あ、ごめん。ちょうどその事考えててさ」


「ふーん? 喧嘩でもしたの?」


「喧嘩と言うか……痴情ちじょうのもつれ? というか?」


「なにそれw やっぱ付き合ってんのあんたら?」


「それには深い話しがあるんだ。教室で話す事じゃないな」


 この教室にはサオリも居るんだ。話せるわけがない。


「えー、聞きたいのに…………それじゃさ。放課後マックいかない? そこで聞かせてよ。話してくれないと、ずっと聞いちゃうぞ♪」


「えー…………面倒くさい」


「私だけだからさ! ねっ! 他の人には言わないよ。私もボッチだし」


「いや、俺はボッチちゃうわ」


 そう幼馴染が居る! ………って、今はいないか、そうか俺もボッチか。


「っていうか、山本さんってボッチなの? なんかそんな感じしないけど?」


 山本さんの髪を見ながら問いかける。


「あぁ、これねー。これ地毛なんだよね」


 そう言って、彼女は自分の髪の毛を触って俺に見せてくる

やや金色がかったような色合いで、色素が薄い。目は黒目だ。

ちょっときつそうな目つきの娘でとっつきにくい感じがする。


「パパが外国人でさ、ちょっと色が薄いんだ」


「へぇ。そうなんだ」


「って言うのは嘘で、実はちょっと脱色してます♪」


 と言って、彼女は楽しそうに笑う。俺もつられて笑ってしまった。


「小さい頃は本当にこれくらいの色だったんだけどね。大きくなったら黒っぽくなっちゃって」


「んー、なんかそんな感じでボッチとか信じられないな」


「あー。それね。ちょっと趣味が合わなくて」


「へぇ。どんな?」


「それは大きな声では言えないなぁ。それに他の人に言うかもしれないなー」


 からかう様に彼女はそう言った。正直めちゃくちゃ可愛いです。

 今まで幼馴染とばかり話してたからそんなに注意して見てなかったけど、正面からみるとこんなに可愛かったのか。


「秘密は守るよ」


「そうかなぁ? ………それじゃカラオケ行かない?」


「え、なんでそうなるんだよ」


「今、私達知り合いじゃーん? ダメかな?」


 何を考えてるんだろう? 山本さんは……


「ねぇ、山本さん? 俺がカラオケに行きたくないのはね。アニソンしか歌えないからなんだよ。だから山本さんがアニソン知ってるなら行くけど?」


「それなら問題ないよ。私もアニソン歌うし」


「えぇ。ほんとにぃ?」


「ホントホント、っていうかもう友達なんだからリナって呼んでよ。アニソン友達なんだし」


本当かなぁ? ――ただ調子良いこと言ってるだけなんじゃ…………。


「じゃぁ、とりあえずマック行って、そこで話してから問題なければカラオケ行く。でいい?」


「OK♪ それじゃ、放課後行こうね♪」


 そんな事を話していると、後ろから聞きなれた声で話しかけられた。


「ちょっとアンタ!」


 振り返えるとサオリだった。なぜか怒っていらっしゃる。


「知らない人とカラオケ行かないって言ってたじゃないッ! なんでそこの女とは行くのよ!?」


「まだ行くとは言ってない。マック行くだけだ」


「はぁぁぁ? それじゃ、アタシがマック誘ってたら行ってたの!?」


「あぁ。マックなら構わない。シェイク好きだし」


 マックのシェイクはなぜか他の店にない美味しさがある。なぜだかわからんが。


「じゃぁ、アタシもマック行っていい!?」


 え………マック行くのはリナ………言い慣れないな。そうリナと話しをする為だ。


 他の人に聞かれたくないと言っていた。


 それに俺もの話しも他の人に聞かれたくない。特に目の前のコイツには。


「いや。今回は遠慮してくれないか。今日は………リナと話したいんだ」


「””””もういい!!! また誘うからねっ!!! 覚えて置きなさいっ!!!!」


「あぁ、また誘ってくれ」


 サオリが怒りながら席を離れて言った。


 そうか、また誘ってくれるのか。俺が嫌な所じゃなければいいよ。その時は理由をちゃんと話そう。なんか勘違いしてたみたいだし。


 ふと周りを見渡すと突然怒り出した、サオリにみんなびっくりしている。


 いや。俺悪くないよな?


つづく

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あとがき


さてこれからどうなるのか?

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