第200話 ~ とある探索者たちの風景② ~
「不毛な争いは好まない、こちらも善処するが… 調和に
「かと言って、独断専行だと人の心が “分からなくなって” 道を誤るよ、レオニス」
「いや、
それぐらい
仲間達の方向へ立ち去っていく姿を見送りつつ、独り残されたルベルトは
「色々と難しいね、不幸になりそうな人の数を減らして、笑顔を見たいだけなのに」
「とりま、これ食べて幸せになろ、ルー先輩」
抜き足、差し足で背後から、こっそり忍び寄っていた猫娘のセリカにハグされたかと思えば、
日持ちするようにシロップも入れて水分の割合を少なくしたバタークリーム、ドライフルーツの
「うぐ、先を越された」
「ふふっ、虎視眈々と狙ってたからね~♪」
得意げな実妹に不服そうな
「ありがとう、そっちも
「ん… 食べさせてあげる」
いまだ
「
「
「いずれは忠節を
などと、恐らくは純粋な善意による身勝手な発言を聞き、第一王子の専属司祭も兼ねた聖堂騎士の青年は “余計な御世話だろうな” と内心で呟く。
幾ら注意しようと無駄なのは学習済みであり、総論と各論を分ける主義のセルムスにとって共に危地へ踏み入り、同じ釜の飯を食った双子姉妹は大切な仲間だ。
今のような休憩時にいちゃつかれると、やや疎外感を感じるのはさておき、
「
彼女が影に潜ませる
「一律に
「
きっぱりと言い切れば立場上、教皇庁から派遣された聖堂騎士より、ヒエラルキーが低い現地の司祭は黙るしかない。
それは従兵らも同様なので、数秒ほど物言いたげな空気が
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