第133話
某猫虎人の姉妹に
「ぐはっ… オルグレン、お前もか」
「ははっ、あと一点でも低かったら、僕も駄目だったけどね」
やんわりとした笑みで親友たるレオニスの怨嗟を受け流すも、胸裏に秘めた優越感を隠し切れないようで、鍛え抜かれている
それだけ履修者の半数以上が涙を呑む、代数学の合格は嬉しかったのだろう。
要点指導の御礼に奢ってくれるというので食堂へ向かうと… いつもの定位置とやらには金髪碧眼の公子と馴染みのあるエミリア嬢、その学友で侍女を勤めるイングリッドが陣取っており、こちらは近場の二人席へ腰を下ろすことになって現状に至る。
(さしずめ、第二王子らの茶会にお邪魔している様相だな)
仲間内で唯一、話題となっている科目の落第点を叩き出したのが
「何となく言いたいことは察せられますが、親戚付き合いが長いと情も湧くのです」
「あぁ、覚えている範囲だと、4~5歳前後から一緒にいた記憶はある」
おいそれと遊び相手を
現王の息子と宰相を
「ままごとは良いとして、ハウンドはない。せめて人語を話させろ」
「… 若気の
幼少の
されど対面の細マッチョも
「大きく口を開けると馬鹿面にしか見えない、それに……」
“
それに少量の香草茶で喉を湿らせたエミリアも便乗して、さらりと追い打ちの言葉を紡ぎ出していく。
「一時は距離を置いてましたけど、王族
「
「ふふっ、“心
近しい間柄であればあるほど、遠慮を欠いて不仲になり
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