第82話 ~とある半人造少女の視点④~
初手より一瞬も止まらず、流れるような動きで襲撃者らの形骸化を済ませた私はひと息吐き、ダーリンに
「ん~、護衛役が茫然自失になるのも、当然かな?」
肉体を
その戦闘力に
(殺意には殺意を
個々の理由や経緯はどうあれ、我欲で人を
女子修道院の育ちなので、人権的な平等性を否定する気はないが、だからこそ
ただ、正当防衛が
「“早々に結論づけず、背負っていくものだ” か……」
妙に悟っている想い人の苦言を呟き、心優しい
「…… 聞くだけ無駄でしょうけど、どなた様の差し金ですか?」
「さぁな、俺も聞いたらヤバそうだったから、確認はしなかった」
結構な額を前金で貰っているし、深入りしないのは荒事家業の礼儀だと
少なくない焦りはあるが、いまだ相手の声には余裕も感じられる。
「ぱっと思いつく範囲なら都市ごと行政区を失った共和国の総督府、それを隠れ蓑にしたグラシア王国に反感を持つ連中、教皇派の過激組織あたりか?」
「うぅ、否定できないのが悔しい」
「ははっ、大変だな、あんたらもさ!!」
突然の大声に反応して
「ッ、
先史文明の中でも古い時代の遺物、使用可能な状態で発掘されることもある特殊兵装の名をフィアが叫んだ直後、二発分の雷鳴が狭い通りに響き渡る。
即時展開できる小さな魔法障壁の燐光を連続的に生じさせつつ、惜しげもない
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