第79話
「お疲れ様です、
「昨日、言っていた
「あぁ、
これで学院錬金科の試験に落ちていると、遠慮のないリィナから小馬鹿にされて、凹んだところをフィアに慰められるのかと
流石に二か月以上も野営地で寝食を共にすれば気安い間柄となるため、すれ違った別の護衛役にも
その他、度数の高い
近隣の小都市システィナに派遣した分団も、医療従事者に追加の消毒液を求められている現状、
「
騎乗の
それにマナを凝縮させて次元の壁を壊し、書物の知識で創った固有空間に収めて、薄手の外套も脱いだ上で簡易組み立て式のベッドに転がる。
ふと気を抜いた瞬間に斥候と司祭の娘が脳裏へ浮かび、ここまで長く顔を見てないのは出会って以来初めてだなと、考えているうちに意識は浅い眠りへ落ちたのだが、
「すみません、仮眠の邪魔でしたね」
「いや、構わない、何か問題でも?」
「どうでしょう、中身は見てませんので」
少々気まずそうに差し出されたのは定期的に送られてくる報告書であり、各都市に潜り込ませたハザルの
現地の聖職者が把握している教区別の発病者数、支援の実施状況と効果の検証、
「どちらも順調だな、温床になり易い貧民区の重点的な駆虫が奏功したようだ」
「
たとえ伝染病の特効薬が見つからずとも、罹患者の隔離と防疫で新たな感染を防ぎ続ければ、やがて終息に向かうのは道理だ。
(この調子だと、
後続の第二陣と交代する形で市街地の分団を壁外まで退去させ、二週間ほどの検疫を挟んだ後、合流させて帰路に就く算段を組み上げる。
その途中でイルファの行政区を失った共和国の妨害があるなら、そろそろだなと感じながらも日暮れ頃の会議に備えて、一人に戻った天幕の寝床で再び瞳を閉じた。
------------------------------------------------------------------------------------------------
※ 少しでも面白いと思って頂けたら
表紙ページ( https://kakuyomu.jp/works/16816927860966363161 )
青色の★部分をクリックした先で、応援してやってください!
その他、SNSのアイコンから、読了報告などして頂けると
創作活動の励みになります!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます