第60話
軽いノックと声掛けを済ませ、装飾過多な父の仕事場に足を踏み入れると中央政府の高官らしき
その人物は洗練された
「王の
「過分な褒め言葉、ありがたく頂いておこう、
一般的な官僚は治めるべき領地を持たず、厳密に言うと大半が貴族ではないため、あまり
王命を直接
こちらの動きに応じて相手も座り直したところで、俺に羊皮紙の束を掲げて見せた父が本題へ言及する。
「宰相閣下の書簡を読む限り、陛下は旧領支援に乗り気のようだ」
「高祖が
十数年前に西方大陸で猛威を振るい、
「引き続き、沖に留めた船舶での
「既に形骸化しているとは
呆れ顔になった父の指摘通り、本来なら廃止されて
ただ、伝染病の封じ込め政策で廃絶の危機に追い込まれた者達の怒りは凄まじく、過去に周辺の支配権を得ていたこともある王国に対して、物的支援と独立後の庇護を求めている。
「交換条件に出された幾つかの権益で投資分が回収できるのか、不明瞭な部分は大きくとも
最初の接触から何度も考えていた事を呟けば、政府高官の
「併合まで首尾よく辿り着いた場合、編入先は隣接する貴領だからな、精々頑張ると良い… とは閣下の伝言だ。宜しく頼むぞ」
察するにマークス氏も我々と同じく、後ろ盾になる寄り親は宰相殿らしい。
何かの
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