第36話
質素な漢服の
「
(初めて見る顔だな、何の用事だ?)」
「
(連れ合いがいる、こちらの言葉で頼む)」
輪廻に
さぞかし奇妙な子供に見えているだろう俺の扱いに困り、ジャン氏は後方のサイアスやフィア達を
「貴様に仕事を依頼したい、構わないか?」
「………… 立ち話で終わりそうにないな、家の中で聞こう」
やや納得のいかない様子で
その片隅にある食卓に備え付けらえた椅子の数は四つ、皆が座るには足りないと考えていたら、扉で仕切られてない炊事場から若い娘が姿を見せる。
「お客さんかな? 父さんと私の丸椅子、持ってくるね」
東西の
追加の分も含めて、話し合いができるように座席の位置を整えた後、
「で、何を
「額面付き手形(紙幣)の原版が欲しい、華国で流通している
懐から取り出した地場産の麻紙を見せて、幾つかの説明など交えつつ要望を率直に伝えるも…… 色々と
「子供に護衛の冒険者が付いていると思えば、
「あぁ、当家が紙幣の発行総額に対して “定率の財貨” を
皆が受け入れやすいように低額の紙幣から馴染ませる予定だと、胸裏で温めていた思惑を熱心に伝えたところ、商談相手は不審者を見るような目つきになった。
その温度差にリィナとクレアが忍び笑いを漏らす。
「ふふっ、やっぱり発想がおかしいよね」
「あたし達は慣れてきたけど、普通は警戒するだろうな」
散々な物言いに
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※ 一万円札の原価は、紙代とインク代で20円前後だと言われてます。それに価値を付与しているのが日本国が持つ権威(信用力)です。この場合は軍事力、経済力、保有外貨、金銀など総合的なものを指していると考えております。
※ 少しでも面白いと思って頂けたら
表紙ページ( https://kakuyomu.jp/works/16816927860966363161 )
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