第2話 訓練施設入団

私はメルチ地方訓練施設の門の前に立った。

施設は広く高い塀に囲まれていて大きい建物が建っている。今日は入団式で、この施設の説明や入団の儀式がある。自分の胸が高まり今にも気が異常に高く立って、浪獣になりそうだ。だが、自分を落ち着かせ門を潜った。そうすると教官だろうか、怖い60代ぐらいのおじいさんが私のほうに向かってくる。


「お前、ここで何している!まさか、今日入る新人か」

「はい。この国の為、この世界で生き残るすべを学ぶ為に私はここに来ました」

「うむ。其方(そなた)いい心構えだ。入団式に備えて準備しろ」

「はっ」


私は教官と話し終えると、訓練施設の中にある「中央棟・講堂代議室」へ向かう。

そこで入団式が行われ施設のルールや4年間で学ぶ大まかな内容などが教えられる。

何人ぐらい集まるのだろう、と思っていると私の肩を誰かがたたいた。


「君も受かったんだ門前の試験」

「えっ?なにそれ」

「教官に話しかけられなかった?」

「話しかけられたけど」

「あそこでしっかり受け答えできないと追い返されるよ、最悪殺される。別に殺すことないと思うんだけどな」

「死ぬのは当り前じゃない?国のお荷物はこの世界にいなくていいと思うけど」

「えっ、あぁそうだね」

(このこまじか…)


私はきょとんとした顔をした子に話しかける。


「そういえば、あなたの名前は?」

「僕の名前はルイス・フェイク。君は?」

「ルイスね!わかったわ。私はリーミア・スレイス、リーミアと呼んで」

「リーミア、よろしくね!」

「よろしく」


私はルイスと一緒に講堂代議室に向かう。向かっている途中でルイスに

また話しかけられた。


「最初に会って思ったことなんだけど、、、リーミアって他の人たちと目の色が違うよね。紫にまとまってて凄いきれい」

「あぁ、この目はね気がついたらこの色になってたの。でもそういってくれたのはルイスが初めてだわ。ありがとう」


私たちが話し合っているうちに講堂代議室についた。大きなドアがそこにあり、それを押して室内に入った。室内には何もなく、教官が3人ほどいた。私たちは中に入り入団式を待つとともに、他の訓練生を待った。待っていると数人数十人集まり、結局最後は30人ぐらいまで集まった。すると、タイミングを見た教官が前に出てきた。


「今回ここにいる30名がこの訓練施設に入る訓練兵だ。最初に伝えておくがこの訓練施設に入ろうとしたのは530名。そのうち不適合者として追い出されたのは

500名で国のために死んだのは445名だ。ここにいる30名は選ばれし訓練兵だ。仲良く皆でやってほしい」

『はっ』

「では今からこの訓練施設の教官5名を紹介する。では私、訓練施設所長ダイラルト・フーバーから順に」


:教官紹介:

ダイラルト・フーバー 61歳 男性

この訓練施設所長で、主に4年生で見る。この訓練施設で育ったため思い出が強い。

見た目はまだまだ若くて動けるおじいちゃんの様。今でも強いが現役のころはもっとすごく強かった。門前にいて、リーミアに話しかけたのもこの人。昔は「死神」と呼ばれていた。


アイラン・ソード 31歳 男性

この訓練施設の教官になって間もない若手教官。主に1年生で見る。イケメンで189cmと高身長、ガタイもよい。筋肉がすごく、戦場では180cmもある剣を軽々と振り回している。「死神の剣使い」なんても呼ばれていた。


シャーロット・ガン 20歳 女性

この訓練施設の卒業兵。戦場で活躍しこの国で初めて19歳で教官になってほしいとスカウトされた若手教官。主に2年生で見る。また、戦場に復帰することがある。今は大きな戦争がないため臨時教官として訓練兵を育ててる。戦場では、小柄な150cmの体で様々な銃を使いこなし敵兵を葬る。小さな体で敵を葬ることからついたあだ名が「暗殺の少女」である。


スナイプ・アリス 20歳 女性

この訓練施設の卒業兵。シャーロットの親友でシャーロットと同じ、国からスカウトを受けた若手教官。主に3年生の銃専門分野で見る。シャーロットと同じく戦場に復帰することがある。戦場では主に狙撃兵の1等兵として戦っている。女性としては大きい170cmの体で狙撃銃を持ち、構え、放つ弾丸はほぼ外すことなく敵の頭の頭蓋骨を打ち抜く。距離は1000m以内なら外すことは「ない」。敵は気づかないため、仲間の間では「見えない死神」と呼ばれている。


トィリフ・アーシン 43歳 男性

現役を引退してからこの訓練施設で教え続けている教官。主に3年生の暗殺専門分野で見る。本当は訓練兵思いだけど、自分から話しかけることはほぼ無い。現役の戦場では暗殺を専門として多くの敵兵を葬ってきた。彼が現役で戦った15年間で葬った人数は10000人を超えている。敵を葬るときは何の感情もなくやる。まさに暗殺のプロ。現役時代、敵国の間では「感情のない暗殺者」と呼ばれていた。




「まぁ、以上の五名になる。君たちを立派な兵士にするから覚悟しておれ」

『はっ』

「じゃあ、次じゃ。主に4年間何を学ぶかを教える。わからなければまた教えるから聞いておくれ」


:カリキュラムの内容:

1年 剣を主に学ぶ。剣の使い方から、斬り方、そして何個か自分の技を覚える。ここでいう技は現実的なもの。自分に合った技を探す。


2年 銃(狙撃銃以外)を学ぶ。最初は拳銃から、アサルトライフルと学び、三種類目は自分の好きな銃(狙撃銃以外)をさがし学ぶ


①3年 狙撃銃を専門として学ぶ。狙撃銃はほかの銃とは異なる仕様なので一から基礎を学ぶことが出来る。狙撃銃は唯一資格が必要。


②3年 暗殺を専門として学ぶ。暗殺とはいっても剣と銃でも学べる。また近接武器の使用も可能。いろんな戦場で役に立つことがことが学べる。


①②は選択だが、どちらも選ぶことが可能で毎年10人ぐらいいる。


4年 実践演習をする。最初の半年で実践演習を行い、残りの半年で卒業試験がある。卒業試験は毎年異なる。実践演習は主に敵兵に見立てたロボットとの対戦で、実際に自分の武器を使って戦う。




「以上が4年間で学ぶ内容じゃ。各事、故の世界で生きるすべを身に着けてくれ」

『はっ』

「次に入団の儀式を行う。入団の儀式はこの「証の柱」に手形を残すこと。

じゃあ、最初の列からこっちに来て」


皆が動き、どんどん証の柱に手形を残していく。そして私の番が来た。赤い謎の液体に手を付け柱に手形を残す。


「これからここにいる30名はこのメルチ地方訓練施設の訓練兵として入団することを認める。これからよろしく」

『はっ。よろしくお願いします』

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