戦場の自由を求めて。

超神星「ちょうしんせい」

一章 訓練と戦争

第1話 あの日の私に。

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この世界は戦うことが生きることと同じこと。死に物狂いで戦って 生きられたら、明日がある。そんな世界。命が羽のように軽い。

戦場で、人同士が戦って死んでいく。死ぬのは当然のこと。悲しむ人はいない。

「生きるために戦う。」これは 私たちが戦う意味なんだ。

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私は、リーミア・スレイス。10歳の少女。この世界では歳の数が10~12になったら、初等兵の訓練施設に入る。訓練施設は安全が保証されていてそして、この世界で生きていく術と、このエーテル国のために1から、4年間を通して学ぶ。ちなみに訓練施設は地方に一箇所づつあり、私が入るのはメルチ地方訓練施設だ。

この国では男性は29歳まで、女性は28歳まで生き残れれば英雄となりその後の生活が保障されるが、生き残れるのは戦場に向かって行った全体の3割ぐらい。だから、子供は親がいないほうが多い。私だってそう。愛なんて微塵もない施設で今まで育った。誰が施設を運営しているかって?戦場にも行けないこの世界の底辺の人たちだ。

施設を出て人々はこの世界を生き抜くために学び、その後の英雄という名の自由になれるために戦う。私だってそう。生きるため訓練施設に入る。

あと、私には誰にも言っていない秘密がある。

あのある夜の日、ちょうど今日から2年前。私は8歳だった時だ。

自分の特殊体質について初めて知ったのは。まだその時は何が起きたかはわからなかったけど、急に体が熱くなって、黒い何かに体が包まれ、何かわからず鏡の前に立つと獣のような狼のような自分の二回り以上ある姿がそこにはあった。最初はびっくりしたが、この自分に徐々に慣れていった。慣れていくと体を大きくしたり、逆に小さくしたり、あと、目が良くなり10キロ先の様子なんてくっきり見えたり、力だって限度はあるが、大きな岩だって力を最大限使えば壊せる。

あと、狼獣(ろうじゅう)になるには気が異常に高くならないといけない。私はその日何故か気が人生で初めて気が高くなった。

でも、まだ怖くて誰にも言ってないけど、戦場できっと役に立つと思っている。

訓練施設に入ったら安全が保障されてるから、そこで皆に私の秘密を言おうと思ってる。私は自分の力を信じてる。訓練施設が楽しみだ。

生きるすべを身に着けて絶対にこの世界で生き残ってみせる。


  

 『そうこの日、心に誓った。』


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