初日から沢山引いてくれて嬉しいわ~
とりあえず緑、赤、青のカプセルを開けた結果がこれだ。
緑カプセル
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アイテム名:ほうき レア度:☆
掃除の時に使いましょう!特に特殊な効果はありませんが、丈夫に造られておりきちんと手入れをして使えば10年は持つ一品です!
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赤カプセル
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アイテム名:解体ナイフ レア度:☆☆☆
狩りなどで、獲物の解体を苦手だと思ったことはありませんか?そんなあなたにこれがおススメ!倒した獲物の身体にこれを刺すだけで、毛皮、内臓、肉、骨、その他使える部位と一瞬で解体してくれるのです!品質の心配ですか?もちろんございません!まるで一流の狩人の手際の様に綺麗に解体してくれます!
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青カプセル
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アイテム名:栄養ドリンクDX レア度:☆☆
従来の栄養ドリンクにさらにマンドラゴラの根を配合したことで、更なる効果の向上の成功しました!これを飲めば、24時間不眠不休で働くことができます!効率的に仕事を片付けて、家族との時間を過ごしましょう!(お一人様も服用することが出来ますので、ご安心を!)
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青カプセル
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アイテム名:野菜100%ジュース レア度:☆
最近野菜が不足気味だと感じているなら、これを飲みましょう!様々な野菜全50種から作られたこのジュースには野菜の栄養がたっぷり入っています!これ一本を飲むだけで一日分の野菜を摂取することが出来る優れもの!健康的な生活を始めましょう!
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「色の種別で何かアイテムの種類が決まっているのかしら?でもこれだけじゃ特定は出来ないわね。もっと資料が欲しいわ」
まあそれに関してはこれからも回していけば、自然と分かる事だと思うのでおいておこう。それにしても妙なアイテムが出てくるものだ。ほうきにナイフ、ジュースが二本。野菜ジュースを飲みながら実体化したアイテムを眺める。
「あら、これ野菜だけにしては普通に美味しいわね。これなら確かに野菜が苦手な人でも飲めるでしょうね。解体ナイフはお姉様にでもあげましょう。騎士団で魔物狩りをするときに便利だろうし。ほうきはメイドに、栄養ドリンクは……お父様でいいわね」
出てきたアイテムの振り分けをさっと考える。どうせ自分で持っていても持て余すだけなんだから、必要そうな人に配った方がいいという判断だ。あたしの興味をそこまで刺激しなかったからという理由もあるんだけどね。
「さて、後は残った6個のカプセルだけね。というかむしろこっちが本命なんだけど!」
どれから開けるか少し迷ったけど、その時間すらももったいないと気づいて片っ端から開けてみることにする。手に取ったのは銀色のカプセル。やっぱり新しい種類のカプセルは、楽しみの取っておかないといけない。
「それじゃあ一気にいくわよ!!」
まず出てきたのは、小さいガラス玉だった。昔、工房に行ったときに見たことのある曇りガラスというという種類のガラスっぽかった。
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アイテム名:不思議なキャンディ レア度:☆☆☆☆
皆様の可愛い従魔をさらに強く、凛々しく、美しくしてみたくはありませんか?そんな願いを叶えるのがこのキャンディ!従魔にこれを食べさせることで、何と従魔の進化を促すことが出来ます!本来なら長期間かかる従魔の育成をすっとばして、上位種族にすることが出来ます!
ただし既に最終進化と迎えている個体に使用しても効果はありませんので、ご注意ください。
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「あたし従魔いないし、家の家族にもいないんだけど……面白そうだとは思うけど、これは引き出しの肥やしね」
次に出てきたのは、金属で出来たリングだった。台座の上には綺麗な空色の宝石がはめ込まれている。恐らく実体化すれば指輪になるんじゃないかと思う。
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アイテム名:飛行の指輪・改 レア度:☆☆☆☆
誰もが一度は夢見ること。少年時代に空を見上げ、大人になってからも青空を見上げてはふと思う。あの空を飛んでみたい、と。そんな願いを叶えるのが飛行の指輪!はめることで、空を飛ぶことが出来ます!従来は風を操ることによって空を飛んでいましたが、皆さんからのご意見を元に反重力機構を組み込んだアイテムがこちらになります!風による体への負担も無く、快適な空の旅をご案内!
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「重力……確か王都の図書館でそんな事が書いてある本を読んだ気がするけど、ダメねほとんど覚えてないわ。お姉様に頼んで……いや、そのうち自分で行くことにしましょう」
まあそこら辺はともかくとして、かなり興味深いアイテムを得ることが出来た。後でじっくり調べるとして次にいこう。
銀色カプセル最後のアイテムは、ポシェットだった。見た目は普通の黄色いポシェットで、可愛い感じのドラゴン?の絵が描かれている。何だか蛇っぽい見た目だけど、顔とかはドラゴンっぽいのだ。
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アイテム名:無限ポシェット レア度:☆☆☆☆☆
その名の通り中に無限に入れておくことが出来るポシェット。時空間収納の機能を持ったアイテムを作るには時空属性の素材を使わなくてはいけません!そして、このアイテムにはなんと時空属性の神龍の皮を使用している為、その容量に制限は無くなっています!可愛い見た目と侮るなかれ!その性能は時空間収納アイテムの中でもぴか一の性能を誇っています!必要に応じた空間の拡張、収納空間内における時間の流れの操作と自由自在!これをきにお部屋を綺麗に整理してみませんか!?旅のお供にも最適なアイテムです!
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「素材とか機能とか、深く考えちゃダメな気がする。でもとりあえず面白そうなアイテムが手に入ったから良しとしましょう!」
とりあえず床に散らばっているガチャガチャアイテムの数々をポシェットに仕舞っておく。明らかに体積以上のものを入れているはずなのに、するすると中に入っていき覗いてみれば真っ暗闇が広がっているのみ。さらに驚いたのが、口よりも大きなものを入れようとするとそれに応じて口が大きく開くのだ。まるで生き物みたいなその見た目には、さすがに変な声が出てしまった。
「さて、残すところは3つね。ここは順当に金色から開けましょうか」
さあ、金色カプセルオープン!
出てきたのは紙の束だった。お父様が仕事で使っている書類よりも上等な紙で、真っ白でさらさらとした質感をしている。それが横長に上の部分で一つにまとめられているのだ。
「紙の束って、もしかして金色は銀色よりもレア度が低かったのかしら?」
そんなことを言いながら説明を読んでみると、自分の考えがいかに甘かったかを思い知ることになった。
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アイテム名:実体化スケッチブック レア度:☆☆☆☆☆☆
このスケッチブックに描かれたものは、実体化するのです!考えたことはありますよね?お菓子の家、可愛い動物、自分の想像の中のものが出てきたら、と。それを実現してしまうのがこのスケッチブックです!しかし夢は自分の手で実現するもの!これがあればそれが出来る!ただし、他人に描かせて~なんてことを考えてはいけませんよ?これは最初に触った人が描いたものしか実体化しません!他の人が使ってもそれはただの紙としてしか意味をなさない。つまり、自分で努力しましょう!
実体化したものを消したいときは、スケッチブックからそのページを破ってしまいましょう。なおページはどの都度補充されますので、無くなる心配はありませんよ!
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「……」
あたしは机の上にあったペンでスケッチブックに絵を描いていく。自分のイメージでは村で友達が飼っていた犬だ。いつも見るたびにあたしもこんな子が欲しいな、と思っていたのだ。
しばらくして絵が出来上がると、スケッチブックが光を放って絵を実体化していく。そうして出てきたものは、
「ワンッ!」
「……いぬ、違う」
確かに鳴き声だけ聞けば犬なのだ。
しかし、何故犬に指があるのか?眼が左右ではなく上下についているのか?というか何で足が5本という歪な形で立っているのか?あ、一本は尻尾だったね。でも尻尾があるはずの場所からは、なぜか分からないけど顔のない頭が生えている。
もう一度言おう、いぬ違う。
あたしは無言で犬のページを破り捨てた。消えていく時に、犬が「クゥぅ~ン」と悲し気な声で鳴くものだから胸が痛む。
いや違う、アレは犬ではなく悲しきモンスターなのだ。だから問題無し。問題は無いのだ。
「これほどあたしに合わないアイテムがあるなんて……あたしの絵が上達する時まで封印しておきましょう」
そんな時が来るのか分からないけど……
「さあ!気を取り直して残り二つを開けて行きましょう!ここからは完全に推測になるけど、やっぱり中身が見えない方がレア度が高い気がするわよね。ということで、先に虹色を開けましょう」
虹色のカプセルを開ける。すると中から出てきたのは金属の板だった。いや、金属と言うとちょっと違うかもしれない。長方形でかなり薄く、一面は銀色、もう一面は真っ黒なのである。銀色の面は金属っぽさがあるけど、黒い方はガラスみたいな質感がある。
「また不思議なものが出たわね。説明書は、どれどれ……」
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アイテム名:多機能タブレット レア度:☆☆☆☆☆☆☆
まさにオーバーテクノロジーの塊!超古代文明の遺跡でもこれほどの品は出てこない!例えば増えてきたアイテムの管理が面倒になってきたなあ~と感じた時!このタブレットを見ればこれまでに出てきたアイテムを個別、または種別に管理することが可能!そしてガチャガチャシステムを搭載しているので、本体を出さなくてもこれさえあればガチャガチャを回すことが可能となります!
し、し、しかし!本来であればこの二つの機能だけなのですが、このアイテムはその名の通り多機能タブレット!カメラ、メモ、時計、掲示板などなど様々な機能を搭載しています!さらに機能に関しては今後のアップデートの可能性もあり!これ一台で大体のことをこなせる日も近いかも!?バッテリーは魔力となりますので、減ってきたと感じたらその都度ご自身で補充してください。
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「アイテム管理がこの板で出来るっていうの?機能については、メモと時計以外は分からなかったけど早く使ってみたいわね!でも、今は最後の一つを開けることを先にやっちゃいましょうか」
最後に残ったのは全体が真っ黒なカプセル。これまでのものは、半分が透明になっていたので開ける前にも中身を何となく知る事が出来た。しかし、これだけはどうしてか毛色が違うカプセルだ。
さすがにこんな見た目だと、開けるのをためらってしまう。これまで出てきたアイテムはどれもこれも便利で、凄いアイテムだった。もしこれがそれ以上のものだとしたら、一体どんなものが出てくるのか想像がつかない。
でもそれだけに、ワクワクが止められないのも事実だ。むしろ気持ち的にはそっちに傾いていると言ってもいい。
「それなら開けちゃいましょう。どうせ後回しにしても気になって夜も寝れないだろうし」
では黒いカプセルを開けてみよう!
開ける感触は今までのものと同じ。パカッといい音と立てて開けることが出来た。しかし、そこからが全然異なっていた。
中には何も入っておらず、空っぽだったのだ。見間違いかなと思い二度見してみるも、やっぱり何も入っていない。
「もしかして黒いカプセルは外れってこと?だったら期待して損したわね」
実際に何も入っていないのだから、これは外れだということだろう。かなり期待していた分がっかり感がすごい。
まあこれまでに出てきたアイテムの凄さを考えれば、一つぐらい外れがあってもいいのかもしれない。。むしろあたしって運がいいのではないだろうか?
『まあがっかりしてもしょうが無いし、他のアイテムの検証でもしましょうか!今日は徹夜決定ね~』
黒カプセルのことはすっかり忘れて、あたしは出てきたアイテムたちの検証を始めた。
そうして翌朝、起こしに来たメイドに散らかりまくった部屋と目の下に隈を作った姿を見つかり雷を落とされるのはもうあと数時間後の話。
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