秋葉原をぶっ壊せ

興梠司

第1話 初めての秋葉原

隆は朝六時から石丸電気の前に並んでいた、家電を買うためではない。8階でアイドルの握手会があるため並んでいた。隆は高校を中退をし、アイドルを追いかけていた、アイドルと言ってもメジャーどころではなく地下アイドルの【six】を追いかけていた。【six】は結成一年目のアイドルグループで有名プロデューサーがプロデュースしてるふれこみだが全く人気がなかった。


朝九時「整理番号順でお入りください」

スタッフの合図でヲタクたちが流れ込む、アイドルの握手会は一時間で終わり隆は秋葉原を歩くことにした、この日は日曜日で歩行者天国をやっていたため人に溢れていた、歩行者天国で歌っている人などパフォーマンスをやっている人たちが溢れていて隆は驚いた、日曜日の川崎駅みたいだというのが隆第一印象だ。行く当てもなく秋葉原をフラフラしていたら知り合いから「今メイドカフェいるから来ない?」というメールが来たが隆はメールを無視した。隆は行きたいメイド喫茶があった、2ヶ月前にオープンした戦国をモチーフにしたメイド喫茶【戦国】を目指し歩いていたが道がわからない。


「日高屋ってどこ??」「AMPMってどこ??」「あ、ドン・キホーテはあった」

隆の頭の中は一人で会話をしていた。ホームページには徒歩五分と記載されていたが隆は50分かかった。エレベータに入って5階を押した。

「おかえりなさいませ、オヤカタ様」と迎えてくれる女の子たち

初めての光景に驚愕をした、アイドルヲタクよりも年齢層が高くおじさんたちしかいないメイド喫茶、女の子に媚びるおじさんたちをみて隆は「やばいな」と思いながら烏龍茶を頼んだ。


「ここ初めてですか?」と聞いてきたみゆん、隆はコミュ障で頑張って返事をした。

「はじめてです」と

隆はみゆんが目当てでこの店に訪れて一番最初にみゆんから声を掛けられて隆は運命を感じた、推しがみゆんなった日だった。


初めてのメイド喫茶から2週間たっていたがそこから2週間、みゆんが出勤するたびに「戦国」に通っていた。お店の掲示板を発見をし、閲覧をしていた。

今日はみゆんが出勤しないので当時やっていたコンビニに秋葉にいかずに出勤した。

休憩時Twitterを見ると【みゆん卒業のお知らせ】という見出しが目に入る。

みゆんはメイドをやめて裏方に回るということらしい、掲示板の方へいくと「みゆんは彼氏に怒られて裏方にいく」と書かれていた。

「くだらない」と思い携帯を閉じ隆はコンビニバイトに戻った。


一週間後みゆんの卒業イベントが開かれた、もちろん隆は参加していた。

裏方にいくと言ってもキャストとして触れ合えるのは今日しか残されていないので週6で入っているコンビニのバイトを休んでオープンラストでいると隆は決めていた。推しが卒業するならもう行かなくても良いかなと思っていたがその時出勤していた、

夏目に心が揺るがされていた。


【推し変】という文字が脳内に現れた。

夏目に推し変した、みゆんが卒業した、その日に

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