ある日のこと 6

ここはクリエイティブな物書きと、それをこよなく愛する読者さんが住んでいる国『カクヨーム王国』である。


『カクヨーム王国』では、それぞれのカクヨムさんたちが、それぞれの本屋さんを持っている。その本屋さんでは、なんとその店主のカクヨムさん達が書いたお話のアトラクションに、無料で参加できるのであーる。


さてさて、本日二回目のこの話でも、おなじみの和響わおんとやらを覗き見してみよう。


現実ワールドから、夫が寝た隙に、起きるまでならアリかと思い、カクヨーム王国にきた彼女は、まず自分の本屋へ立ち寄るが、本日二回目のカクヨーム王国満喫タイムなので、そんなにお手紙はもらってなかった。だがしかし、お手紙のお返事が来ていた。「ある日のこと5」で勝手に紹介をしてしまった「雪うさ子」さんからである。


―― うさ子さんからの返信だ! めっちゃ嬉しい! なになに?えっと、


などと、お返事を読み、はぁぁ!大ファンです! などと叫んでいる。


―― おっと! そうだった!確か!朝、このカクヨーム王国にレビューしてくれた人がいた! えっと、確かこれだ!


「いでよ! 本日いただいたレビュー!」


超便利。妄想世界。すぐさま、本日彼女がいただいたレビューがアップされた。


【★★★ Excellent!!! もしもカクヨム作家たちの国があったなら。作品紹介をカクヨム王国の住民にたとえて紹介するユニークさが光ります。:佐倉じゅうがつ】


「えぇ!! まだお話読んだことのない方だ!早速飛んでみよう!佐倉じゅうがつさんのとこへ!」


 【佐倉じゅうがつさん https://kakuyomu.jp/users/JugatsuSakura


「えっとプロフィールは、ファンタジー、SF、サイバーパンク、時代劇が特に好物。「女王様は十五歳 お忍び世直し無双剣」連載中。テレポーテーションが使えたらたくさん旅行したい!時間を止められたら寝たい!だって!うん私も同じくテレポーテーションできたら、いろんな旅行をしたいし、時間を止められたら寝たいです!!!大変共感しましたっと、フォローボタンをポチッとな!」


 誰でもすぐフォローしてしまうのが、彼女の悪い癖、いや、いい癖である。彼女は思っているのである。自分に応援してくれた人の書いた作品も必ず読んでみたいから、とりあえず忘れないようにフォローしておこうと。でないと、すぐに忘れてしまうからだ。ここはカクヨーム王国。とてもたくさんの物語を生み出す魔法使いの国だからだ。


「えっと、せっかく来たから、佐倉さんの作品も本棚に!っと」


【女王様は十五歳 お忍び世直し無双剣  作者:佐倉じゅうがつ】

https://kakuyomu.jp/works/16816927860571001617


大丈夫だろうか、本棚は読みたい、いや、妄想アトラクションを楽しみたい本でいっぱいである。彼女は一気読み派。映画鑑賞でもするように、没頭したいタイプのはずだ。ただ、危惧するのは、読み始めると、枚話枚話、お手紙を呟くように出してしまうということだ。もしかして、それが160話一気読みだとしたらどうだろう? 160通のお手紙を受け取り、それに律儀に返信しなくては、と思うカクヨムさんだったら、それはそれは大変なお手間を取らせることになってしまう。


だが、この和響というカクヨムさんは、きっと、呟きが多い。それは彼女の心の声だからだ。どうか、そんな時は、軽く受け流し、最後に見たコメントにだけ返信、もしくは返信もなしでもいいのかもしれない。


――よっしと! これでストック完了〜! てかさ、仲良しすぎるカクヨムさんが、最近連載三つも持っちゃって、妄想主婦の方の妄想力が落ちてるわよって、コメ来てたな。そこんとこ、今日はガッツリやってやらないと! カキカキゾーンへ!


彼女がそう言うと、カキカキゾーンにワープした。ここは、それぞれのカクヨムさんが好きにカスタマイズして、自分だけのパーソナル空間を作って、物語をかけるカキカキゾーン!


この和響わおんとやらのカキカキゾーンのマイデスクは、どうやら自分だけの小さなDJブースのような部屋のようだ。子供の様子が一目でわかる部屋。いつでも現実ワールドに出動できるような機能がついているのだ。


パーソナルスペースのカキカキゾーンについた彼女は、先ほど書いて寝かせていた「妄想主婦の日日是好日日記」の最新話を出して来た。第61話である。そして、届けられた一通の手紙を見て、ニヤリ。


――ふっ! ちょろいわね。まんまと、私の策にハマったわね!今回はわ・た・しの勝ちよ!


そう心で言いながら、自分で書いた「妄想主婦の日日是好日日記」の最後に色々と付け足してみているようだ。そう、「追記」として。



そんなこんなな、本日二回目のカクヨーム王国の生活は満喫した彼女は、現実ワールドへワープして、まずはトイレに行くらしい。もう限界!だと思っているようだ。


そして、その後、ニュースを見るのだろう。このカクヨーム王国のように、様々なジャンルの人が、みんなで幸せに生きることはできないのだろうか、などと危惧しながら。そして、その暗い気持ちになる闇の勢力の手にはのらないぞ! と思いながら、世界中が優しく平和な世界に包まれますように、と、今日も祈るのだろう。



では、もう夫を昼寝ならぬ夜寝から起こす時間になってしまったようなので、この辺りで。



世界中が優しい、カラフルな世界になりますように。

祈りを込めて。

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