ヤンデレとメンヘラ〜ヤンデレ義姉とメンヘラ義妹が突然出来たけど日々辛いです〜

徳田雄一

Prolog

義姉妹爆誕!

 世の中には、ブラザー・コンプレックス、ロリータ・コンプレックスなどの様々な○○コンというものがある。


 そして世の中には、○○デレといった形の個性もある。

 簡単に説明すればツンデレやメンヘラなどが分かりやすいのだろう。


 僕は特にこれといった○○コンと名のつくものに該当しない人間ではある。

 さらに言えば、メンヘラやヤンデレ、ツンデレにクーデレなどの○○デレといったものにも該当しない。


 だが今僕は絶賛○○デレに該当するヤンデレの義姉とメンヘラ義妹に今日も襲われている。


「ねぇ。なんで私を避けてるの?」

「い、いや梨々花りりかごめんって!」

「……私はただ、にぃちゃんが好きだからかまって欲しいのに逃げないでよぉぉ」

「わ、分かったって!」


 義妹の梨々花は自分だけを見てほしい。俺だけが欲しい。などの自己欲求の塊である。そんな義妹に手を焼いていると、後ろから悲しそうな顔をしながら義姉が近づいてくる。


「り、梨々花離れなさい」

「はぁ?」

「こ、困ってるの!」

「うわ。お兄ちゃん独り占めにするつもりなんだ。お兄ちゃんは私のことが大好きなのに」

「自己欲求の塊だけじゃ好かれないよ……?」

「うるさいなぁっ!!」


 義姉の茉莉まつりは気弱で妹に激を飛ばされた瞬間、決壊する。


「ま、まぁまぁ二人とも落ち着いてよ」



 金沢龍介かなさわりゅうすけである僕のヤンデレ義姉とメンヘラ義妹との日々。

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