第7話 『炒飯殺人事件!!』

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著者:ピラフドリア




第7話

『炒飯殺人事件!!』




 俺は刑事さんの依頼で被害者となることになった。だが、本当に殺されるのではない。




 刑事さんが戻ってくる前に、この山田くんに殺されたふうに死んだふりをすれば良いのだ。




 俺はまず山田くんに殺される動機を作る。山田くんは料理に関してうるさいらしい。ならば、料理に関して文句を言わせれば良いのだ。




 俺は事務所内にある厨房へ向かう。厨房はまるでドブのような匂いがしてて、異常に臭い。コンロは焦げだられだし、水道も錆びている。それに生ごみのその辺にほったらかしであった。




 これが廃墟ではなく、人が住んでいる空間だというのが、衝撃である。




 俺はそんな厨房にある冷蔵庫を開いた。冷蔵庫の中には卵と牛乳、まぁ、特別なものは入っていない。




 まぁ、一応入っている食材で作れそうなもの思いついた。




 俺は一人で暮らしている。簡単に言うと一人暮らしのプロだ。普段はめんどくさがって料理なんてしないが、たまにめっちゃ豪華なものを作りたくなる。




 それが俺だ。




「よぉし、じゃあ、作るとしますか!!」




 俺は早速、料理を始めた。作る料理は炒飯だ。




 腐った食材を炒めて、あっという間にすぐに出来る、ちゃはーん!!




 ささっと炒飯を作ってしまった。これを山田くんに提供するだけだ。

 山田くんは料理に関してはうるさいらしい。だから、こんな腐った料理で作った炒飯なんて出されたら、怒ってしまうはずだ。




 そうすれば動機は完成だ。これで俺は被害者になれる。




 俺は完成した炒飯を山田くんの元に持っていく。山田くんは料理しているのに気づいていたのか、テーブルでまじめに待っていた。




「わー!ご飯だー!」




 まるで子供だ。




 彼は早速炒飯を食べ始める。すると、




「う、うぐっ!?」




 突然山田くんが苦しみ出した。流石に腐っていた食材を使うのはやばかっただろうか。




 山田くんは頭を抱えて倒れ込む。そして足をバタバタさせている。




 やばい。これでは山田くんが死んでしまい、私が犯人になってしまう。




「だ、大丈夫ですか!?」




 俺は山田くんに近づき、背中をさすろうとする。しかし、その前に山田くんはムクッと立ち上がった。




 そして満面の笑顔でこっちを見てくる。なんとつもりなんだろうか。怖い、めっちゃ怖い。




 この展開は漫画とかでは、うまいというパターンだろうか。だが、あれは腐った炒飯だ。美味しいはずがない。




 山田くんは口を開いた。




「めっちゃまずい」




 普通に不味かったみたいだ。





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