第5話 『新たな仕事は死んだふり?』

時給100円で何でもやります!! スタントマン、魔王、宇宙の皇帝まで何でもござれ? 世界一の便利屋さん!!



著者:ピラフドリア




第5話

『新たな仕事は死んだふり?』




 仕事を終えた俺は空間の間にあるお店に戻っていた。漫画を読みながらお客さんが来るのを待っていると、扉が開いた。




「いらっしゃいませ」




 そこから現れたのは茶色のコートを着た渋いおじさんだ。




「あのこのチラシを見たんですけど?」




 それは俺がいろんな世界中にばら撒いたチラシだ。内容はこの小説のタイトルをちょっと変えた感じ。




「はい、依頼ですね。どう言った内容でしょうか?」




「あの〜、死体役をやってもらいたいんです」




 今度の依頼は死体だ。





 そのお客さんから話を聞くと、その人は刑事らしく。しかし、最近事件を全く解決できていないらしい。




 だが、面白い事件もないし、そうなったら自分で事件を起こそうと考えたらしい。




 最初は人を殺して、全く関係ない人を犯人に仕立て上げる予定だった。しかし、人を殺す勇気のない刑事さんは、死体役を依頼しにきたのだ。




「そういうことですか。わかりました!! それでどういった事件にするのですか?」




 どんなにやばい仕事でも俺は受ける。そう、それが例え犯罪になろうとも!!




 俺が刑事さんに犯行内容を聞くと、刑事さんは答えた。




「そうですね。見室殺人に死体です。……犯人に仕立て上げるのは後輩の山田くんで、第一発見者も彼にする予定です」




 話を聞くと、山田くんの銃を使い発砲したことにするらしい。動機はパンケーキを焦がしたから。

 食べ物に関してうるさい彼なら、そういう動機にしても違和感がないとのことだった。




 一体山田くんになんの恨みがあるのやら……。




 話を聞いた俺は店に飾られた槍を手に取る。そして上に掲げた。




「パンプガンドロンピピーーーー!!」




 俺が叫ぶと刑事は驚く。




 そして俺はまるで某星の戦士が変身するかのように、衣装をチェンジした。




 俺は頭から血を流し、身体は冷え切っている。まるで死体だ。

 しかし、俺の身体には異常はない。




 これが俺の能力だからだ。死体にだって変身できる。




 しかし、変身した俺を見て刑事は、




「いや、最初から死んでたらダメじゃないですか」




 それを言われた俺はハッと気づいた。




「あ、本当ですね……」




 俺はそう言いながら頭を掻いた。




 今度はしっかりと変身する。変身するのはまぁ、その辺に居そうな人だ。名前は佐藤とでもしておこうか。




 とりあえず、この人が死んでしまう人という設定だ。




「これでどうでしょう?」




「よし、完璧だ!!」




 刑事は納得してくれた。








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