第337話『アホを舐めないで頂きたい(クワッ』
第三百三十六話『アホを舐めないで頂きたい(クワッ』
【人物紹介】
【アンジー】アングルボザの略称、あだ名。
【ペド・フィーリア】ワキガ勇者。ダンジョン街セパルトゥラの傭兵ギルドに現れたクズ。勇者の血を引いているが勇者ではない。本人はゴミクズだが母親は比較的マトモ、母親の最期を聞いたゴリラは結構クるモノがあった。ペドは現在も傭兵ギルドの片隅で悪魔っ子からヨイショされつつ絶望を味わっている。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
十月十四日、午前十時、マハルシ王宮会議室。
貿易の話はひとまずお預け。
本日の議題は中央神界攻めについて。
そんなもんパパッと『
ちなみに僕は色々情報が欲しいので『ちょっと話しようぜ派』だ。残念ながらこの派閥は僕一人なんだ。他は全員『殺っちまえ派』なんだ。
中央神界が敵対的な動きをしていたなら俺も『殺っちまえ派』になるのは間違いない、だが、中央神界とやらはママンとイズアルナーギ様を恐れて早々に撤退したし、俺の邪魔をする神々との関与を絶ったからな。
だからこそママンもイズアルナーギ様も放置してるわけだし。
二柱の不可触神に敵対してたらもう全滅してるよって話だ。
それに、もう『違う世界』の話。そんな所に居る老いた神々に興味は無い、有るのは世界さん絡みの情報。
勿論、その老神共が知っていればの話だが。
ですからっ、何も知らんのにイキナリぶん殴るのも何なんで、取り敢えず話を聞かせてくれ、そう言う姿勢なんですよ僕ぁ……
それなのにっ、冷静な紳士は俺だけだったと言う悲しい現実……
たとえ悪神であってもスジは通したい、そう思わんかねヴェーダ君?
『アッ、アッ、もう許してラージャっ、赤黒白青紫の5ラージャが私を
はぁぁ、何をヤッているんだお前は、もう百五十億年くらいハメっ放し桃色生活してるじゃないか……まぁ、お蔭で俺の神気がガンガン上がっているんだが、何でだろう?
おいゴリラ戦隊5ラージャ、少しヴェーダを返せ。
≪うむっ、ではあっちで犯されているイセを
≪しょうがない、じゃぁ僕はイセの蟲腹を頂きマンモス≫
≪ならば拙者は失神中のトモエを成敗に参る、いざっ!!≫
≪ゴリラハーレムで幸せトリップ中のメチャを
≪じゃぁ俺は体内の神霊共をペニスに宿らせて何かするっ!!≫
『ハァハァ……やっと解放ですか、まったく、少しは加減を覚えて頂きたいですねっ、ラージャが私を好きすぎるのも困ったものです、プンプン(ニコニコ』
そ、そうか、ごめんね?
でもヴェーダの事が好きだから赦してクレメンス。
『赦しますっ!! むしろ戦隊の隊員数を増やすべきでは?』
隊員数って言われてもなぁ、あいつら
『むむむっ、やりますね、さすがゼウスの姉、ビッチ度が桁違いです……負けていられない(真剣』
まぁ、それはご自由に……
そんな事より、中央神界攻めが問答無用のカチコミで決まりそうなんだよね、その辺どう思う?
『どうと言われても……アートマンが宇宙を切り離した時こちら側の宇宙に取り残された神々は、敵対云々関係無く、それこそ問答無用でアートマンに滅ぼされましたが?』
あぁぁ、そうねぇ……
『その際に得た神界はアートマンが併合、実質ラージャの物になりましたし、神々を滅ぼして得た神核はラージャが全部食べたじゃないですか』
何なのその親子、サイコ?
『ラージャの体内に住んでいる精霊達が神霊に格上げされて異常な強さになったのも、アートマンが滅ぼした神々の神核を貴方がバカ食いしたからでしょう? もうこの惑星の精霊は全部ラージャの中に住んでいるのに、それが全部神霊になれるほど神核を食べたんですよ?』
体の中に居る精霊……そんなに居たんですか。
そうなんだ、へぇぇ……初耳ですが?
って言うか、俺の中の状況ってお前しか知らんじゃん……
そもそも、その理屈で言うと、お前が一番強化されてるよね?
『当たり前じゃないですか』
えぇぇ……
否定も言い訳もしないヴェーダ(E)……
『カッコ良いって事ですか? 有り難う御座います。とにかく、お隣の宇宙を滅ぼすわけではないんですから、何かイチャモン付けて気楽に攻め込めば良いんですよ。では、私は桃色空間でヤる事がありますので、さらばっ!!』
何かイチャモンってお前……
ロキさんが何か考えてくれそうかな?
ロキさんが座っている方を見る……
ハァハァしてる……何でだよ……
どうせアングルママ絡みだと思うが。
議長である俺の一番近くに陣取り、大きなスライムベッドの上に寝転んでいる大魔王さんも、何故かロキさん達ファールバウティが集まっている方を見ている。
何見てんだ?
そんな大魔王さんが、視線を変えずに話し掛けてきた。
「ところでナオキ君」
「何でしょう?」
「アンジーが抱いている東洋人の子供、あれは君だな?」
「っスね、小学校三年生、夏休みで日焼けした時の俺っスね」
「……あれは分神ではないよね?」
「っスね、『俺』っすね、たはは」
「……オカシイね、神気も瘴気も君と同じ量を持っている」
「っすね、何でなんスかね? 嫁さん達には大好評ですが」
「……あれ、権能だよね、権能
「……権能スか? いや、よく分かんねっス、たはは」
「自覚は無いようだね、しかし……そうか、クックック、この分ではヴェーダも生えたのだろうね、ハハハ、そうかそうか」
どう言う事でしょうか?
ヴェーダはママンが切り離した『知識』だから権能は持ってない。
しかし、ママンと同化する前は一柱の神だったわけで……
でも、知の女神ヴェーダは古代人から神様が絶対に持てない『全知』っぽい能力を
となると……あの冒険者の街に来たワキガ勇者事件の時に変貌した『
生えているとしたら、どんな権能だろうか?
俺みたいに気付いていない事もあるのかな……
いや、知恵と破壊の女神ヴェーダが気付かん事は無いか。
まぁそれは後で聞くとして、俺の権能は何だろう?
……と思った瞬間、空から偉大なる母の声。
威厳に満ちた美しい声が『惑星アートマン』に響き渡る……
『『真なる全』』
『『永遠なる不滅』』
『『真我の
『『究極の原初、
『『讃えよ』』
『『真我の子、人外帝王が至った』』
『『
『『
世界中の眷属が天に向かって
魔界にも届いた母の声、悪魔達も応えて吼える。
熱狂に乗った信仰が俺の中に流れ込む。
イタタタタタ……体がはち切れそうだ、参ったな。
カチリ。
俺の中で何かがハマった。
体の痛みがスッと消える。
なるほど……
語呂が悪すぎて草。
酷い語呂は置いとくとして……
全は即ち是我なり。
ふむふむ……アーハン。
俺は自分の権能を理解した……ような気がするが頭が痛いのでたぶん解っていないと推測する。
ここは桃色空間で修行するしかない、クワッ(使命感
スゴイ笑顔の大魔王さんに『ちょっと千億年くらい修行してきまっさ!!』と断りを入れる。
大魔王さんが「あぁ行っておいで」と手を振った。
まぁ一瞬で帰ってくるんですけどね!!
そんじゃぁ、行って来ま~っす!!
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