第333話『しょうがねぇ、最後は俺が決めアッーー』
第三百三十三話『しょうがねぇ、最後は俺が決めアッーー』
【人物紹介・名称説明】
【アユスヴェダ】ゴリラが岩から生まれた時に備えていた初期スキル。いわゆる『鑑定』とほぼ同じ。
【昆虫博士イネ・シーボルコ】魔神妃。最高のオレンジ乳首を持つ肌色の悪い(青白い)黒髪の美女。糸目。痩せ型。七種族の血が混ざった混血悪魔。細い体と悲しげな顔がゴリラのペニスをイラ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
十月十三日、危険な香りが漂う昼食会はそのまま貿易会議に突入。
大魔王の独壇場にペニスを萎えさせていた俺を救う形で現れた謎の神ゼウス、その謎の神が持って来た貿易の目玉商品とは一体……っ!?
会議に集まった大物達から視線を浴びる中、謎の神は何故か股間を膨らませつつ虚空に右手を突っ込み、一束の黄金に輝く毛糸を取り出した。
すぐ
「貴様……どこでそれを」
「フッ、コレが解るか、明けの明星……さすがだな」
え、一目で解ったの?
俺わかんねぇんだけど?
久し振りに【アユスヴェダ】で鑑定しちゃうよ?
さぁ僕にあの卑猥な感じの
『メス羊の魔物を人化させた後に陰毛だけ剃って作られた【陰毛糸】です』
ほぼ知ってたっ!!
恐らくそうだろうとは思ってたっ!!
だが、しかし、でもっ、一応確かめたかったっ!!
『あの陰毛糸はラージャの
クッ、コミュニティ手記みたいな言い方しやがって……
お前なんかよりヴェーダの方が詳しく説明してくれるんだぞっ!!
『あの陰毛糸は大きなメスの魔物羊が人化する前にマハトマ・ナオキが濃厚なフェチモンで酔わせた後、『堪忍や、堪忍やでぇ』と言いながら後背位で交――』
ヘイヘイヘイヘイヘーーイ!!
冗談だよアユスヴェダ、冗談です。
私は知っている、君はいつも優しく我慢強く怒りもせず、アホなゴリラに解り易く詳細に物事を教えてくれている、そんな素敵なスキルだ、とね(キリッ
『お役に立ちましたか?』
あぁっ!! モチロンさっ!!(白目
君のお蔭でゼウスが持っている陰毛糸は欲しくなくなった!!
さすがに自分の性宇宙で育ったヒツジちゃんのアレはねぇ、いや、よく考えたらゼウスの権能で人化したんだから関係無いかな?
『マハトマ・ナオキの性宇宙と神気で人化した魔物のメスは数百体居ます。お役に立ちましたか?』
そんなに居んのか……
そしてゼウスの権能は関係無いのか……
『そんなモードは有りません。アユスヴェダは御自分の目で鑑定するスキルです、お役に立ちましたか? おバカさん』
あ、ハイ……
つまり俺は最初からスキルを使っていなかったのか。
なるほどなー、ヴェーダに聞いてばっかだから忘れてた。
言われてみれば文字情報が視界に無かったな、たはーっ!!
『アホな事ばかり言ってないで会議に集中して下さいね』
任せろっ、性に関する物事への集中力には自信が有るんだ。
今回も性の匂いがプンプンするぜ……クンクン。
あの陰毛糸……洗ってない、だとっ!?
鼻が利くフェンリル兄やんが少しずつ近付いて来ている……
間違い無い、あの陰毛糸は……刈りたてのホヤホヤっっ!!
大魔王さんも席を立ってゼウスに近寄った……っ!!
始まるのかっ、聖魔大戦がっ、陰毛争奪戦が……っ!!
「聞け天空神よ、神々の王ゼウスよ、悪い事は言わない、ナオキ君の神気が染み付いたその香り立つエレガントな毛糸を私に渡すんだ、ついでに事業も引き継ごう」
ついでの交渉は駄目だと蠅王をブン殴った大魔王さんがついでの交渉してて大草原不可避っ!!
「スゥ~はぁぁ、スゥ~はぁぁ、貴様にもこの刈りたて神気陰毛糸のエレガントさが理解出来ているようだな、スゥ~はぁぁ、良い香りだよまったく」
「貴様の感想など聞いていない、私は
「スゥ~はぁぁ、スゥ~はぁぁ、え、何だって? そうそう、こっちの赤毛メス牛娘の陰毛糸、これも義息の神気染めだ、色艶もエレガントだろう? 手触りもしっとりしていて、それに、さっき刈ったばかりで香りが、な?」
「ッッ、貴様……」
ヒェッ、大魔王さんが優しく傲慢に交渉しているのに、ゼウスが陰毛糸をクンカクンカしながら
カチンとキた大魔王さんが瘴気を撒き散らしながら傲慢かます!!
ニヤケ
コレはマズい、神界と魔界のドンが一触即発の大ピンチっ!!
こんな時にアホのジャキが出て来て笑いを……ってズコーーッ!!
泡吹いて気絶しとるやないかーーい!!
役に立たん
だがしかし、ジャキばかりを責めるわけにもイカン。
レインやミギカラ、古参の眷属は同じように気絶中だ。
王妃達はヴェーダが不思議空間に引っ込めたか、ナイス。
『いえいえ。でもアングルボザは残っていますし、会議に出なかったオリュンポスの王妃達は戦闘準備を始めています、狙いはゼウスのようですが』
オリュンポス組はゼウスが嫌いなのか……知ってたけど。
まぁボザママに関しては好戦派だしな、それは分かるが……
そのアングルママがテーブルの下で自分のパンツをズラしつつ、パンツの中を覗き込みながらゼウスの陰毛糸と自分の毛を何度も見比べているのは何故なんだぜ?
『恐らく……ラージャに自分の物を剃らせて陰毛糸を作らせたいのでは? 神なら自分の毛など幾らでも伸ばせますし、大量の陰毛糸を入手するのも容易。その後はマフラーなどを編んでラージャに贈るのではと推測します、たぶん当たりです』
それはっ……有りやな。
冬はボザ魔フラーを首に巻いて過ごすぜっ!!
『王妃達が陰毛を伸ばし始めました、冬が待ち遠しいですね。では私も早速……えいっ、このくらいで良いかしら、もう少し伸ばして、よいしょ……』
いやいや、わざわざ伸ばさんでも……
んんん?
でもこれはなんか違うな……時間を掛けて伸ばした毛で作られた陰毛糸には希少価値が付かんか?
女神の毛はただでさえ高価だ、しかし、自然栽培陰毛と促成栽培陰毛では……芳醇な香り漂う天然アユと香りはそこそこな養殖アユほどの差が有るのではないだろうか?
たとえ成分が同じであったとしても、大地に根付いていた時間が長い方がより貴重である事は揺るぎない事実だ……特に香りに関しては妥協すべきではないっ!!
そう考えると……
なるほど……俺とは違う嗜好だと理解しているが、大魔王さんが陰毛糸を欲しがる理由が分かったかもしれない。
超自然派の大魔王さんなら、地上生物産の天然モノを見逃すはずがない……しかもゴリラ色に染め上げた産地直送ホヤホヤの天然モノ製品など皆無に等しい。
価値を下げる点を挙げるなら、ロッキー大陸から移住した獣人がゼウスの桃色地球に連れて来た魔物の毛を使った製品、ってところかな?
純地球産だったらもっと価値が跳ね上がった……のか?
『イズアルナーギに鹿児島県産黒毛和牛のメスを譲ってもらいました。対価としてイネ博士が育成したオオクワガタの雄110㎜を渡しました』
仕事が早いなヴェーダ……
そしてイネの育てたオオクワ11cmがギネスをブッちぎって草。
『メス牛は桃色空間へ送りました、急いでラージャ』
へへへ、任せなっ!!
この会議の主催者が誰かって事を、皆にわからせてや――
『早くして、みんな待ってるの』
――るぜっ!!
おいおい、せっかちだな、お話し中に強制転移かよ。
……って、みんな?
アッーーー……
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