第331話『やっぱ格が違うぜっ!!』





 第三百三十一話『やっぱ格が違うぜっ!!』





【人物紹介・名称説明】今回は多いです、ごめんなさい。


【マハルシ】ガンダーラ帝国の首都カンダハルにゴリラが創ったダンジョン。ダンジョンランキングで最速一位を獲得。アートマン神殿や大魔王神殿等、身内の神々を祀る神殿が在る。帝国支配階級の別宅も完備。エロいスポットが沢山在り大人の遊び心をくすぐる。【ゴリ204号室】に在る『山菜採りで、捕まえての』はエロスの名所として有名。一階には人畜牧場が在り、男女を分ける壁の真ん中にセクロスホテルが在る。セクロス時のホテル滞在を除くと人畜男はその辺の地面に雑魚寝、人畜女は病院アパートに住む。



【ロキ】ヨトゥンヘイムの魔王、トリックスター、魔界のマフィアボス、ファールバウティの息子、ゴリラの義父、妻は巨神アングルボザ。最高神オーディンと義兄弟で雷神トールは親友、なので善神の世界アースガルズに住む(意味不)、寝取らせが大好きで妻のアングルボザとゴリラの逢瀬おうせを黙認どころか推奨している。


【フェンリル】神殺しの巨狼、別名フローズヴィトニル、フェンリル兄やん。ロキの長男、ゴリラの義兄、魔狼スコル&ハティの親。星を丸呑み出来るほどデカい。普段は寡黙でシブい、ゴリラも『く在りたい』と語るほど尊敬していたが、日本の大口真神お姉様に一目惚れ、出会った直後に彼女のストーカーとなりゴリラを悲しませた。


【ヨルムンガンド】猛毒を持つ世界蛇、ロキの次男、ゴリラの義兄。北欧神界ミッドガルドに居る時はミドガルズオルムと言う大蛇に変身する。普段はロッキー大陸中央に植えられた世界樹ユグドラシルにその巨体を巻き付けている。アートマンが怖くて仕方が無い。ゴリラの息子『マハーカーラ・ゴム丸君』に縄跳びの縄として扱われる。


【ヘル】魔神妃。冥府の女王、魔王ロキの娘、死者の国ヘルヘイムと冥界ニヴルヘルを治める女神、長い黒髪の美女、冥府の館エーリューズニルの主、ゴリラとの間に女児をもうける。元物理的腐女子、ヤンデレとメンヘラを同時発症した女傑。ヘルが居る場所は冥界になる特性を持つので注意が必要。


【スコル&ハティ】魔界の大狼、フェンリルの子、ゴリラのペット枠。スコルは白狼、ハティは黒狼。大森林でゴリラが拾った子狼の二匹にスコルとハティの名を与えたら魔狼の魂が宿った。日に日に大きくなる二匹にゴリラ困惑。現在は全長30mを超える巨体。魔界に居たハティはオスだったが心はメスだった、しかし地上でメスとして生まれ変わりご満悦、スコルは白目を剥いた。二匹はフェンリルが恐ろしくてたまらない。


【ラヴ・ハヌマンスキ】魔神妃。ダークエルフから進化してアハトマ・ローヒニー、そして亜神に。旧辺境伯領『テイクノ・プリズナ』で荷物持ち奴隷として家畜扱いされていたが、ゴリラに助けられて間諜になる。ヴェーダの親友で、彼女にタメ口を許された唯一の眷属。ゴリラとの間に二児を儲ける。


【アーベ】魔神妃。アハトマ・エルフからフタナリ亜神へ進化。旧辺境伯領『テイクノ・プリズナ』で性奴隷として囚われていた男の娘エルフ。子供が大好き。男が苦手だがゴリラは大好き。未成年なのでゴリラに手を出してもらえなかったが、イズアルナーギの不思議空間で大人になって以降ゴリラを襲うようになった。先日ゴリラの第一子を出産、溺愛している。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 十月十三日、午前十一時、大森林は快晴だし俺の心も快晴。


 つい一時間前まで曇っていた俺の心を晴らしてくれたのはジャキとペニバンのSM夫妻。


 控室で有能三下ムーブを見せていたジャキは、先ほどマハルシに在るジャキの豪邸へ嫁の四人と共に転移した。


 ジャキが屋敷に入ってすぐ、私は豚の屠殺現場を目撃する事になりました。



≪アッーー、アッーー、痛いなのっ、深いなのっ!!≫


≪嘘おっしゃいっ、そんな事を言いながらビンビンではないですかっ!!≫


≪ジャキ様頑張ってっ!! はいオッパイでちゅよ~≫

≪ジャキ様踏ん張ってっ!! はいシコシコでちゅよ~≫

≪ジャキ様もっと舌を張ってっ!! はい上手でちゅよ~≫


≪アッーー、アッーー、四人はキツいなのっ、やめてクレメンスなのっ、絶対にナオキお兄ちゃんが見てるなのっ、逆謁見なのっ、アッーー!!≫


≪ウフフ、そうですよ閣下、子豚の痴態を敬愛する猿王陛下がご覧になっているの、分かる? ひょっとしたら……陛下が参戦なされるかも、俺にもれさせろ、ってね≫


≪ッッ!! お、お兄ちゃんが……あの極太で、僕を、貫く、なの?≫


≪まぁジャキ様ったら、お顔が綺麗に紅潮なさって……≫

≪まぁジャキ様ったら、ドリルが一段と怒張なさって……≫

≪まぁジャキ様ったら、お父様の名を呼びながら射――≫



 俺はここで見るのをめた。

 ヒドイ頭痛に襲われたんだ。



『殺して来ても宜しいでしょうか?』



 やめたげてっ……

 アイツもう死んでるから、社会的に死んでるからっ!!


 あ、でも謁見不要は伝えておいて下さい。

 それと、今日の食事に豚肉は使わないで下さい、吐くんで。


 さて、次の来客を待つとしよう。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 次に来たのは【です☆すた】から転移して来たファールバウティの血族一行。


 ロキさんとアングルママ夫妻を先頭に、フェンリル兄やんと小さくなったヨルムンガンド兄貴、そして、ママンに根源改変してもらって周囲を冥界化する能力を止めてもらっている我妻ヘル。


 スコルとハティも子犬レベルまで小さくなってフェンリル兄やんの後に付いているが……目が死んでいる、頑張れ。


 このファールバウティの血族もジャキ程ではないが構成員を多く連れている。しかも全員が巨体に黒いスーツなので威圧感がヒドい。


 こんな一行があのダブル変態魔王が居る控室に行っても大丈夫なのだろうか、私は不安を隠しきれない……あ、アングルママがシレッと集団から抜け出して……虚空に向かってウインク、右手を上げ指をチョイチョイ……


 あ、来いって事ですね分かります……

 あ、ヘルも自然な流れで母親に続いて草。


 僕は不安に駆られつつ勃起をきたした状態で【ゴリ204号室】の『山菜採りで、捕まえての』へ転移した……



『お供しますっ』



 知ってた。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 知ってゆ、僕知ってゆよ……

 転移した先で桃色空間に連行されるって知ってゆ……


 そして『少年におなりっ』て言われるのも『幼児で頼む』って言われるのも『分神足りないよ何やってんのっ』って言われるのも知ってた……


 気付いたら七十億年くらい経ってた。

 何故か王妃達を全員相手してた。


 イセとトモエとアテナは出入り禁止に出来ないのだろうか……


 アーベは亜神に至った際にフタナリ神となったが、男心を刺激する仕草が一二を争うほど可愛いのは何故なんだ? ゴリラはいぶかしんだ。


 今回はラヴがやたらと大人しくて献身的だかったが……あれは何かを企んでいる時に見せるラヴの動きだ、僕ぁだまされんぞっ!!



『転生前の【分神ラージャ年齢別三十体セット】をラヴにオネダリされ『ったく、しょうがねぇなぁ』とニヤケ面で渡してたゴリラが何か言ってる……』



 ……僕ぁ騙されんぞっ!!


 そんな事より、控室を見ようじゃないか。


 アングルママと合流したロキさんが興奮しているのは気のせいだ。


 お願いですから、喧嘩になりませんように……



≪イカ臭ぇし、クソ臭ぇし、何だここは、便所か?≫



 行ったーーっ!!

 行くと思ったら案の定ロキさんが行ったーっ!!



≪嫁を義息むすこの便器にしてるアホが、何だって? そういやぁさっきから何か臭うなぁ、テメェの嫁はナオキに贈られた栗の花を持ち歩いてんのか?≫



 マーラニキも行ったーーっ!!

 言わんでいい事を厭味いやみったらしく言ったーーっ!!



≪愚かなロキよ、便所の何が悪い、至高の空間ではないか、殺すぞ≫



 蠅王も行ったーーっ!!

 でもちょっと何言ってるか解らないけど殺意高めーーっ!!



≪だめっ、喧嘩はめるなのっ!!≫



 アホが来たぁーーっ!!

 掘られた直後のクルクルパー状態で来たぁーーっ!!



≪お前は……ナオキの弟分だったか、何のつもり……お前、そのケツ≫


≪ジャキ、どうしたお前、ケツから血が……≫

≪……そこのサキュバス、貴様……掘ったな?≫


≪大猿王陛下との謁見が控えておりますので、興奮を抑える為の軽い仕置きで御座います蠅王様……ですが、先ほどヴェーダ様より謁見不要の言を授かりました、穴堀り損の草臥くたびれ儲けで御座います≫



 穴掘り損の草臥れ儲けーーっ!!

 何だかBL本で使われそうなフレーズだぁーーっ!!


 おぉ~っとぉ!!

 ロキさんがジャキに歩み寄って抱きしめたーーっ!!



≪ヒデェ事言いやがる、穴掘り損なんて事はねぇっ、お前は夫の役目を果たしたんだ、涙を拭け、あとケツも≫


≪な、泣いてないなのっ、僕は強い男なの……っ!!≫


≪チッ、シラケちまった……おいジャキ、飲め、ソーマだ≫

≪……ありがとうなの……チンコおじちゃん≫


≪やれやれ、まったく最近のサキュバスは、正しい穴の掘り方も知らんのか? おいサキュバス、あとで私が蠅王家に伝わるアスホール責めを教えてやる、会議が終わったら来い≫


≪ハッ、恐悦至極に存じます≫


≪よっしゃ、会議が始まるまでジャキのケツ回帰祝いだっ、巨マラと大蠅もそれで良いな?≫


≪フン、ジャキに免じてここは退こう≫

≪今回だけだぞロキ、便所の侮辱は赦さん≫



 ス、スゲェ……

 またジャキが争いを止めやがった……


 やっぱアイツ何か持ってんな、持ってる男だよっ!!



『豚は何も持てませんよ? 大丈夫? どこかに頭ぶつけた?』



 いや、ぶつけてない、大丈夫です……

 で、でもジャキは――



『ジャキンの事より、ルシフェルが転移して来ましたよ』



 ジャ菌てお前……



『あ、ジャ菌がまた股間を搔いた手を洗わずに侍女の手を取りコップを受け取っています、あ、そのコップをベルゼブブが見つめて良い笑顔を……なるほど、確かにジャキは持っていますね、病原菌を』



 侍女は聖泉で沐浴もくよくっ!!

 汚染されたコップは破棄っ!!


 汚物ジャキンは消毒だぁぁーーっ!!


 そして大魔王さんが控室に入った直後に蠅王をぶん殴ったーーっ!!


 は?


 ウソやろ……



が高いよ≫

≪あ、ハイ……≫



 控室が静まったーーっ!!

 傲慢かましてヨカですばぁぁいっ!!


 さすが大魔王さんやでぇ!!

 ジャキに出来ない事を平然とやってのける!!

 全裸にシビれる憧れるぅぅーーっ!!


 あ、ジャキが平常に戻ってキョトンとしてる。

 何だろう、五~六発殴りてぇ……







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る