第2話王子の趣味……。

学校に着く頃には……

私は、さながらAKB〇8みたいな

ギンガムチェックのミニスカートに……




ニーハイソックスを

履かされていた。



『つ……疲れる。』


王子は、

『帰りに迎えに来るよ!ハニー。』




王子に……ケリを入れてみるが

そんな愚行に……

王子は気にも止めなかった。



クラスに着くなり、



私は女子生徒みんなから

睨まれていた。




ヒソヒソ……。


『どうせ、いつか……捨てられ

……クスクス。』



あぁ?!捨てられて上等じゃんか?!と、内心怒り狂っていた。



私は王子に出逢ってから

ペースが……乱れっぱなしだった。



学校での唯一の親友……

名村かおるも、何故か、

私を羨んでいた。



この学校では、

変態王子が法律。



逆らえないと言うより

王子に……声を掛けられる事が


一種のステータスであった。



そんなこんなで、王子に振り回される日々が……

半年近く続いた。



ある日、学校のお迎えにベンツ

が……またやって来た。


だけど、肝心の王子は、

元気が無かった。



私がベンツに乗り込むと王子に、


『今日は……どんな格好すんの?!』


『いや……もう……いいんだ。

君とは、終わりだ。』


突然の言葉に、私は、何かが

胸に突き刺さった。



王子は……顔を伏せたまま

私と、顔も合わせもしない。



いつもの自信満々な王子じゃ

なかった。



私は解放される喜びよりも

……寂しさが溢れてきた。



王子はベンツの窓から外の

景色を見つめていた。



『今日限りだ。今までありがとう。未来。』


私は王子の方を見た。

王子は景色を見ていたが、

少し震えながら……何かに

耐えていた。



ベンツが学校に着くなり

王子は……



『ありがとう。君とは特別な

想いを抱けたよ。


元気で……サヨナラ。』

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