誰かと関わる事、それは間違っているだろうか。それとも・・・

こたろう

第1話

「んぅ・・・もうこんな時間か」


現在の時刻は朝の七時。


俺の名前は、神崎竣希。


普段の俺なら、こんな時間に起きる事なんて、絶対有り得ないことだ。


だが今日から新学期が初まるのだ。


めんどくさい。本当にめんどくさい。


そして何より人生は何故、これ程までに退屈なのだろうか。考えてもわからない。


俺は起きてから、シャワーを浴びるためにバスルームに入る。


自慢では無いが、俺が住んでいるマンションは、いわゆる高級マンションなのだ。


何故、高校生である俺が、高級マンションに住めるのかと言うと、株で稼いでいるからだ。どうやら俺には、株で稼げる才能があったようで、それで稼いでいる。



別に親が居ないわけではない。ただ関わりたくないのだ。


バスルームから出ると、着替えて朝食を食べる。


「本当は学校何て行きたくないんだけどな・・・」


俺は今年から高校二年生になるのだが、一年生の時は、学校には行っていたが、保健室登校をして最低限の出席をとって、テストを受け、残りは家で過ごしていた。



なぜここまでして、学校に行きたくないと言うと、人と関わりたく無いからだ。


そんな俺なのだが、二年生からは、保健室登校ではなく、普通に登校する事になったのだ。


そうなった理由は先週まで遡る。





先週の夜頃


ブーーブーー


「電話?一体誰からだ」


そうして俺はスマホを見ると、そこに表示されて居たのは姉の名前だった。


「・・・・」


姉からの電話など、絶対に出たくない。今までいい事など何もなかった。だから電話に出ずに無視することにした。


ブーーブーー


要約鳴り終わった。


「さて、夕飯の準備でもしようかな」


そう思って立とうした時


『留守番電話に接続します』


そんな声が聞こえてきた。


『竣希。もう一回電話するから、次出なかったらどうなるかわかってるよね?』


留守番はそれだけだった。


ブーーブーー


留守番の後すぐに電話がかかってきた。


俺は仕方なく出る事にした。出ないと後が本当にめんどくさいからである。


「はい」


『もしもし竣希?元気だった?』


「さっきまでは元気だったよ」


少し皮肉気味に言った。


『あら?どうして?』


姉さんがクスクス笑いながら言ってきた。


「さぁ?どうしてだろうな。それより何か用があったんじゃないのか?」


さっさと終わらせたいから、早く本題を言ってほしい。


『ふ〜ん。そう言う態度とるんだ』


電話越しだが、雰囲気が変わったのがわかる。


『まぁいいわ。竣希来週から学校よね?』


「確かに来週から学校だけど、姉さんには何も関係ないだろ?」


『まぁそうね。私にはあまり関係ないのだけど、この間実家に帰った時、父さんに言われたのよ』


それを聞いた時、俺は明確な怒りを感じた。


「なんて言われたんだ?」


『二年生では保健室登校させるなって言われたのよ。だから普通に学校に行ってね?あと休みすぎるのもダメよ。もし休むつもりなら私が向かいに行くから』


「・・・わかった」


『じゃあそう言うことで。またね〜』


そう言って電話は切れた。


最悪だ。そもそも俺は自分の力で暮らしているのに、今頃真面目に学校に行けなんて言われる筋合いはない。


でも行かなかったら、さらに、めんどくさい事になるから行くしかない。それに姉さんと会いたくないしな。





そして現在


「本当にめんどくさい」


そう言って家を出たのだった。




後書き

評価よろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る