歌舞伎町物語

興梠司

第1話 雨の日の少年

彼が産まれたのは20年前の雨の日だった、母親は知り合いに手伝ってもらい両親にバレず子供を出産した。彼の母、晴海は泣きながら歌舞伎町に訪れた。

晴海は16歳で彼の父親は渋谷にあるIT関係の会社の代表で年の差が20歳会った、晴海の両親は妊娠に激怒した、父親は彼氏を「殺す」と毎日囁きながら包丁を研いでいた。

晴海は子供を堕ろしたくなかった、どうしても産みたいと思っていた。晴海は家を出て産むことを考え家出をし、出産を果たした。子供を産んだのは晴海の怠慢だった、育てられないのは自分でもわかっていた。晴海は泣きながら歌舞伎町のど真ん中にある自動販売機の横にダンボールに小さい傘を置き赤子を置き去りにし、歌舞伎町を去った。


彼がダンボールの中から発見されたのは置き去りにされてから二時間後が経過していた。彼のことを発見したのは歌舞伎町を根城とするホームレスの源さん、歌舞伎町に関わるもので源さんを知らぬものはいなかった。源さんは子供を広い自分のテントの中に持ち帰った、源さんは子供好きだった。ホームレスになる前2児の娘を持つ立派なお父さんだった、子供と嫁を殺される前までは。

源さんはドン・キホーテにミルクなどの赤ちゃんに必要な用品を買いに行った。源さんを知るものは背中に背負っている赤子に驚愕をし、源さんに訪ね源さんはハニカミことの経緯を話、テントに戻った。


3時間後、源さんの携帯電話がテントの中に鳴り響いた、寝ていた赤子が電話に気づき泣き始めたが、源さんは放置をし一時テントから出た。「源さん大丈夫ですか?

と電話越しの相手が心配をする。「大丈夫だ」と良い頭をかいた。

源さんに入った電話は歌舞伎町にある暴力団体山本会の組長、山下昇の暗殺だった。源さんは歌舞伎町でも有名な殺し屋で源さんの名前を知らないのは歌舞伎町にいるものなら知らないのはいない、知らないやつは一見かもぐりと言われている。

電話を終え、赤子をあやし泣きやめさせた。赤子の名前を決めようとふと思い、3分悩んだ源さんは赤子の名前を龍寺と名付けた。源さんが結婚してた時代に男の子が産まれたらつけようと思っていた名前で愛着ある名前で赤子に名付けた。


「龍寺いってくるぞ」言葉がわからない龍寺に声を掛けて、テントを後にした。源さんはそのまま山本会に足を運んだ、殺し屋と言われているが暗殺などはしない。源さんが現れた場所には必ず死体が転がっていると言われている。

山本に電話を掛けた「もしもし源だ」山本は電話越しで震えた。山本は電話越しで死を覚悟をし、源さんを事務所に招いた、源さんから電話を承けたもので無事なのはいない。源さんが事務所に入ってから30分で仕事を終えた、山本は自殺で処理されるだろう。山本が死ぬ前に源さんに残した言葉は「俺の息子たちを頼むといい」首を紐に通しこの世を去っていた。

山本の遺体を発見されたのは首を括ってから10分後、源さんが事務所を去ってから5分後だった。源さんの携帯がなる、ディスプレイに山下の舎弟からの電話番号が表示される。「組長今日から宜しくおねがいします」とかしこまられ源さん「頼む」と言い電話を切ってテントに戻った。

源さんの依頼相手は歌舞伎町のフィクサーと言われる本田純一だった、源さんが子供を拾ったのをどこからか聞き、気に触っていた山本の殺害依頼を出し組長という座を源さんにプレゼントをした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

歌舞伎町物語 興梠司 @asahina0606

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ